泣虫記者
劇場公開日:1952年9月18日
解説
「霧の夜の兇弾」の岡田寿之の企画で、ベスト・セラーの入江徳郎の原作から、「黎明八月十五日」の八木保太郎と「白蘭紅蘭」の舟橋和郎が共同で脚本を書き「三等重役」の春原政久が監督に当っている。撮影は「暗黒街の鬼」の永塚一栄。出演者の主なものは、「稲妻(1952)」の小沢栄、「浅草四人姉妹」の三島雅夫、「おかあさん」の岡田英次、「東京のえくぼ」の上原謙、「振袖狂女」の宮城野由美子その他の新劇関係の人々が多く出演している。
1952年製作/101分/日本
原題または英題:Sentimental Journalist
配給:東映
劇場公開日:1952年9月18日
ストーリー
毎朝新聞の社会部では、部長が記者西川に百貨店の密室アベック撮影のミラー・フォトの取材を命じたが、夕刊の特種記事ミラ・フォトに撮られていたのが東洋新聞の記者佐々木とその恋人でみんなをあっと沸き立たせる。しかしホルモン型のモデルで撮られたのが大広告主の社長夫人と判って痛かった。デスクの久さんは、家路を急ぐ省線のなかで「徳球」そっくりの男を見つけて中野駅前の大立まわりになり、結局間違いとわかって大あやまり。このことが早くもサツ廻り記者から翌朝は社会部全部に知れ渡っているのだった。国際平和デーの当日は、新宿方面へラジオ・カーが出動、大木、後藤、井上などの大活躍となるが、後藤は火炎ビンで顔面を負傷してその奥さんから大苦状が出て主任のゴテさんは大弱り。結局災害手当として部長に三万円要求することになる。日本向航行中ノールウェイ貨物船が漂流中の日本漁船を発見、乗組員を救助し犬吠崎へ入港するという。轟三平が出張を命じられ大木や三上その他を同行することになる。大木はいつもの強引さで三万円で船を出すが、三上も三平もとめるのをきかず船を雇って沖に停泊の貨物船を目ざす。果然各社のせり合いになり、大木は生存者名簿と航海日誌を持っていち早く脱出。三上は行方不明となる。が、やがて発動機船の故障で二日間海上を流され大島へ漂着した三上から無事の電報に、社会部は急に明るくなる。三上へ早速ウナ電が打たれる。無事を祝す。社に帰るまでに君の漂流記を詳しく書け。トップを明けて待つと。