醉いどれ歌手

劇場公開日:

解説

製作は「嵐の中の母」のマキノ光雄、企画は岩井金男と浅田健三の共同。新聞報道に取材して「虎の牙」の清島長利が脚色し、「限りなき情熱」の春原政久が監督した。撮影は「江戸恋双六」の永塚一栄。出演者の主なものは「南国の肌」の志村喬、「江戸恋双六」、河津清三郎、歌手の鶴田六郎、沢村契恵子、千石規子、石黒達也、清水元らである。

1952年製作/89分/日本
配給:東映
劇場公開日:1952年3月27日

ストーリー

大竹医師は水上生活者たちから“酔いどれ天使”と呼ばれて親しまれていた。ある日彼は行き倒れの男、藤田五郎をひきとった。藤田はアル中の上に戦傷のため記憶を喪失していたが戦争中大竹の部下であった。大竹と宿船の娘光子の世話で、藤田のアル中は次第によくなり、人々と和むようになった。藤田は歌が大変うまく、光子のよく気のつく世話によって幸福をとりもどして行った。光子の姉芳子は芸者だったが胸の病でぶらぶらしていた。藤田はこの女のいたずらで禁断の酒を飲み前後不覚になって、介抱する光子を犯してしまった。我に返って深く悔いる藤田は街をさまよっているうち、聞き覚えある歌を聞いたが思い出せなかった。一切を知った大竹は光子を慰めるが芳子から思わぬ誤解をうけて、光子の子供への責任を引受けた。真実を知らぬ藤田は大竹を罵り、とび出そうとしたときあの歌が聞こえて来た。その歌が「君よ嘆きは捨て給え」だとわかった藤田に、記憶は甦った。かつて戦場で生死をともにした大竹と藤田は固く手を握り合った。水上都民の夕で、今はすっかり厚生した藤田は大竹に感謝をこめて歌いまくるのだった。会場には彼の姿を嬉しそうにみつめる光子もいた。

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