にっぽんGメン 摩天楼の狼

劇場公開日:

解説

「決斗の谷」のコンビ田代淳二と高久進の脚本を、「ボス表へ出ろ」の伊賀山正光が監督したアクション・ドラマ。撮影も「ボス表へ出ろ」の福島宏。

1960年製作/74分/日本
原題または英題:The Man without Tomorrow
配給:第二東映
劇場公開日:1960年7月20日

ストーリー

現職の刑事大隅が風俗娘下村悠子と心中した。大隈の親友不破竜太郎は九州から上京した。変装した竜太郎はソープランドセンター“夢の園”で土地の顔役黒岩組と喧嘩して、留置場に入れられた。出所した竜太郎は“夢の園”で幼馴染の千鶴に会った。彼女は妹由利江と、生花の大家大和田桂月の世話で花屋を開業“夢の園”にも花を入れていた。姉妹には竜太郎の身分を明かさなかった。悠子は以前バー“ベラミ”で働いていた。竜太郎は大隅がしたように、胸に赤いカーネーションをつけて“ベラミ”に行った。これをみたバーテンの津路は彼にコールガールを紹介した。メモを頼りに千駄ケ谷の松頼ホテル二〇三号室を訪ねた。そこに現れたルミから、竜太郎は組織のボス・ブラック・ジョーの名を聞き出した。稼いだ金は郵便局の秘書函に送る仕掛や、“ママ”と呼ぶ女がジョーの仲介をしていることもわかった。津路が殺された。竜太郎は郵便局に張込み、受取人を待った。受取人はなんと由利江だった。竜太郎は身分を打ち明けた。由利江は“夢の園”のマダム節子に買収されたという。竜太郎は金の届け先、節子の部屋に急いだ。節子は聞こえてくる口笛におののき、表へ走り出た。ジョーの車が彼女を轢き殺した。竜太郎は由利江の情報で“ママ”の声を盗聴した。声の主は千鶴だった。由利が失踪した。改心した千鶴をジョーが監禁した。竜太郎は大谷野球場から由利江の電話を取った。野球場で誘拐寸前の由利江が救われた。ジョーが大和田桂月と判明した。警官隊が桂月の事務所を急襲、凄絶な拳銃戦が展開した。桂月は屋上から墜落死、千鶴も凶弾に倒れ、竜太郎の胸に抱かれながら由利江の幸せを願って息絶えた。

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