街の噂も三十五日
劇場公開日:1960年3月16日
解説
下飯坂菊馬・桜井康裕の共同脚本を、「拳銃の掟」の村山三男が監督した青春明朗篇。撮影も同じく「拳銃の掟」の秋野友宏。
1960年製作/76分/日本
配給:大映
劇場公開日:1960年3月16日
ストーリー
結婚式場から、突然花嫁が姿を消した。その騒ぎを起した西村みゆきは、スポーツカーを飛ばして東京へ向っていた。彼女には恋人がいたのだ。父のホテルで使っているマネージャーの新平だ。当の新平はお家大事とみゆきとの恋は諦めている。二人の噂を聞いた父の仙造は、新平にみゆきの捜索を命じた。東京に出たみゆきは、愚連隊にだまされスポーツカーを取られ、友人の圭子の所に居候となった。少し前に、気の弱い圭子の夫一郎は圭子と論争し、家出していた。新平は、すぐ目と鼻の先の母校の剣道部に寄宿し、剣道を指導かたがたみゆきの消息をさぐっていた。ある日、新平はみゆきのスポーツカーを発見し、愚連隊と大乱闘を展開した。留置場にほうりこまれ、これも酔っぱらってほうりこまれた一郎と知り合った。新平、みゆき、一郎、圭子の四人の男女はそれぞれきわどいすれちがいを演じたが、とどのつまり、数日後円満解決。一郎は再び家に戻り、また新平のすげない態度に一切をあきらめたみゆきは、家に帰った。街の噂も三十五日。やがて、両家の和解もなって結婚式は再び行われた。ところが、今度は花婿が失踪という事件が起きたのである。花婿は待っていたかねて馴染の芸者と手をとってどこかへ消えてしまった。みゆきも続いて式場から姿を消した。やがて車に乗って新平の前に現われた。新平は無言で助手台にのり、みゆきの肩を抱いたのだった。