痛快なる花婿
劇場公開日:1960年1月29日
解説
池田忠雄・中村定郎・芦沢俊郎・入江円の共同脚本を、「ふるさとの風」の原研吉が監督した下町喜劇。撮影は「わかれ」の森田俊保が担当した。
1960年製作/103分/日本
劇場公開日:1960年1月29日
ストーリー
東海紡績販売課の白浜は恋人の千枝子と結婚したが、販売成績はよくなかった。新製品の売込みは芳しくなく、隣家の同僚、三浦と共に、部長の杉山や課長の水野に怒鳴られ、家では千枝子にボロクソにいわれた。千枝子の実家は下町の玩具問屋だ。父の徳兵衛は養子で、母のてるに頭が上らない。明夫も妻の実家の経済的援助を受けているので、不甲斐ない男と見られている。だから、徳兵衛とウマがあう。--明夫は千枝子と郊外に遊びに行った時、猟に来た杉山部長の病気の猟犬の代役を申し出、妻をフンガイさせた。千枝子は親友のバレリーナ・ユカリにチエをつけられた。男なんて扱い次第よと。彼女は明夫を家に残して出かけ、新製品の大量契約に成功し、それを明夫の分として課長に報告させた。身代りセールスを知った課長は千枝子をスカウトにきた。何もしらなかった明夫は怒り、妻とケンカを始めたが、仲裁に千枝子の実家のトビ頭・松吉が入り、またその女房お梅もかけつけ大騒ぎになるが、結局まるく納まる。--会社のヘッドセールス宇佐美が北海道に転勤になった。杉山と水野の製品横流しなどの不正を攻撃したからだ。明夫は同情し、接待役にされたファッションショーの会場で、社長の森沢に、杉山らの不正を告げ、宇佐美の留任を頼むが、逆に怒りを買った。業者の招宴に出ていた杉山から呼出しがきた。明夫は養父の誕生祝の酒を水野の頭にふりかけ、なぐりつけ、杉山にも義憤の鉄拳を見舞った。「女って男の勇気にひかれるものよ」という千枝子の言葉が彼をふるい立たせたのだ。その夜、明夫は辞職願いを書いた。千枝子は昔の彼を再び見出し、喜んだ。翌日、同僚たちが彼の家に集り、大いに溜飲を下げていると、社長がきた。明夫の辞表を破り、本社の係長に抜テキするといった。明夫は宇佐美を代りに推した。社長はますます気に入り、宇佐美を課長に、彼を係長にすることにしたという。