サラリーガール読本 むだ口かげ口へらず口
劇場公開日:1960年1月9日
解説
「顔役と爆弾娘」の若尾徳平の脚本を、「サラリーマン十戒」の岩城英二が監督したサラリーガールもの。「恐るべき火遊び」の小泉福造が撮影した。
1960年製作/80分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1960年1月9日
ストーリー
東京駅近くにある第三ホテルには、支配人滝とメイド主任勝子のもと、たくさんのメイド達が働いている。遅刻常習犯であわて者のメイド玉子は、滝と勝子に叱られて断然辞職してしまった。さて、ホテルの社長十郎左衛門の息子五郎がアメリカ留学から帰ってくることとなった。五郎がヒゲを生やしている男だと聞いた従業員達は、よろず代理業鏑屋を五郎とまちがえて大騒ぎした。結局、五郎が客を装って既にホテルに来ていて、この騒ぎを抑えた。五郎の従兄の岡野が大阪から上京してきた。彼はメイドの英子が気に入って、彼女を自分の経営するナイトクラブのホステスに欲しがった。英子はエレガントで気の利くホテル一のメイドである。それを英子に伝えようとした五郎は、実は自分も彼女を愛しているのに気づいて、突然プロポーズした。やがて、ホテル従業員達が楽しみにしている慰安旅行の日がやってきた。だが、温泉旅館について一息入れた彼等の前には、一向にごちそうが運ばれてこない。何とこの旅館の従業員達も慰安旅行に出ていて、雨で氾濫した川のため帰れなくなっているのだという。早速第三ホテル従業員一同は、腕におぼえのあるサービスを申し出て、宿泊者達の世話を完全にやってのけた。みんなが帰ってきた第三ホテルには、流行女流作家松宮登紀子が泊りにきた。ところが彼女は五郎に恋をしてしまった。週刊誌のキャメラマンが、そんな五郎と登紀子を写して、スキャンダルとしてすっぱ抜いた。五郎は夢中で英子の誤解をといた。すると意外にも、英子は十郎左衛門が選んだ五郎の花嫁候補であるのがわかった。彼女はメイドとなって五郎を観察していたのである。めでたしめでたしである。ジャズ歌手になった玉子がホテルに泊りに来た晩、五郎と英子はウェディング・マーチの鳴るうちに、ホテルから新婚旅行に出発した。