妖怪大戦争(1968)のレビュー・感想・評価
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日本妖怪対外国妖怪
大映の“妖怪シリーズ”第2弾。1968年の作品。
前作『妖怪百物語』とは関連ナシ。あれはあれ、これはこれ。
もしくは、同じ世界観で別場所で起きた“妖怪別物語”。
三池崇史監督による2005年の『妖怪大戦争』及び2021年の『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は本作が下敷きになっている。
墓荒らしに荒らされる古代バビロニアの遺跡。4000年の眠りから大妖怪“ダイモン”が復活。
日本に飛来し、伊豆半島のとある藩の善良な代官に乗り移り、生き血を求めて人間を襲う。
このままじゃアカン! 日本妖怪の名折れや! 日本妖怪の底力見せたるで!
…と言わんばかりにダイモンに立ち向かっていくが…
こりゃあきまへん。海外さんの妖怪、強過ぎまっせ…。
前作は悪人どもを怖がらせ懲らしめる、まだホラー要素のある作風だったが、好評を博し妖怪たちが人気になったので、古今東西今回は妖怪たちの大活躍。
よりスケールアップを! よりワールドワイドに!…を狙ったかは定かではないが、
日本の妖怪対外国の妖怪で、前作よりもストレートにエンターテイメント性を強化。
巨悪に妖怪たちが立ち向かう、クライマックスは日本各地から妖怪たちが大集合&大合戦…なるほど確かに、三池版の原点。
登場妖怪は、からかさ、ろくろ首、油すましら前作とほぼ同じ面子。
主役格の妖怪として、河童。江戸っ子風ひょうきんな性格。
そんな愛嬌があってユーモラスで愛着沸く日本妖怪とは対して描かれるダイモン。
ダイモン。つまり、デーモン=悪魔。
顔は邪鬼、身体は獣の強烈ビジュアル。怖い上に、生き血を吸い、人間の身体を乗っ取る。
ドラゴンの形をした杖から技を駆使し、分身、巨大化まで!
海外の大妖怪に、日本の妖怪軍団もたじたじ…。負けるな、日本妖怪!
尚、何故長い眠りから目覚めたバビロニアの妖怪が日本の一地域に飛来して人間を襲うのか?…というのは、何故怪獣は日本にだけ現れるのか?…と同じく疑問を持つ事自体が野暮な暗黙の了解である。
妖怪たちは前作同様、特殊メイクや着ぐるみやマペット操演。
チープさ…いや、素朴さを漂わせつつ、特撮技術は前作より向上。
特に序盤の嵐を伴ったダイモンの船襲撃、クライマックスの巨大化ダイモンは特撮の醍醐味充分。
妖怪たちが活躍し、勧善懲悪な話で、エンターテイメント性が増したという事は、子供向けになったという事でもある。
ダイモンの強面以外全く怖さの欠片も無く、怖い妖怪が見たい人には“コレジャナイ”だろうが、本作はあくまでユニークな妖怪推し。
人間に悪戯したり、困らせたり、怖がらせたりするが、時には外敵と闘う。
ひょっとしたら妖怪は、日本の“護り神”なのかもしれない。
日本の妖怪の底力✴
日本の妖怪の発想ってスゴいと思ってます。だって「カラ傘小僧」とか傘だよ⁉️怖くなくない?そりゃ朝家を出ようとして傘がいきなり喋り始めたらビックリしますけど、怖くはないですよね?こういった「長年物を大事に使ってると魂が宿って妖怪になる」、いわゆる付喪神の発想って日本独特な感じがするんですよね。物を使い捨てにする文化圏の人には絶対発想できないです。面白いですよね、日本の文化って。
というわけで巷で最新作が話題となっている「妖怪大戦争」のオリジナル1968年版を観てみました。うお!普通に庭の池にカッパが住んでいる❗いいね、昔の日本っぽいです。ろくろ首が雰囲気出てて妙に怖い。でも、普通にいい人でした。日本の妖怪さん達は皆さん親切です。
しかし、何故バビロニアのダイモンさんはピンポイントで日本に来たのでしょう?約4000年ぶりに復活ってWikipediaさんによればバビロニアが起こったのが紀元前1894年。意外と時代考証しっかりしてます。そして日本の文化に詳しい。当時の身分制度もしっかり理解してくるってなかなかやり手です。
なんやかんや言っても全体的に好きだったのですが、最後の戦いだけは観づらくって仕方なかったです。あの撮影方法は当時最先端だったのでしょうか?当時の人はあれに盛り上がったのかなぁ?とても分かりにくかった😵
でも、妖怪っていうコンテンツ、そしてそれを発想できる日本人の想像力って素晴らしいなっと思った次第でした✨
・・・あ、こういう発想できる文化が最近のアニメの擬人化ブームに繋がってるのかも?
アナログ感ある方が妖怪感あるな。
なんでもかんでもCG にしない方がよい感じな時もあるな。光とか撮影角度のマジックかしらん。子供時代にこの妖怪たちに夢中になりました。カッパにからかさ小僧などなど、どの妖怪も魅力あり。ラストの妖怪大行進、何人か同じ役者さんの重ね撮りらしい…へー、って思った。
特撮妖怪バトルもの。 古代バビロニアからきた吸血妖怪ダイモン。 強...
特撮妖怪バトルもの。
古代バビロニアからきた吸血妖怪ダイモン。
強いだけでなく魔術を使うし、人間の血も吸う。
ダイモンを倒すため日本中の妖怪が集結!
日本の妖怪のつくりが凄く良くてこれだけでも観られてよかったと思った。
日本妖怪の総力を結集せよ!
大映妖怪シリーズ第2作。
Amazonプライム・ビデオで鑑賞。
バビロニアの古代遺跡から、吸血妖怪ダイモンが復活を遂げた! 日本に飛来したダイモンは伊豆代官所の代官に成り済まし、暴虐の限りを尽くし始めた。代官屋敷に住み着いていた河童の報せを受けて、地元妖怪たちが戦いを挑むも、ダイモンの協力なパワーの前に返り討ちにされてしまう。このままこの西洋妖怪をのさばらせておけば、日本妖怪の名折れや! ―というわけで、日本全国から妖怪たちを招集し、一同団結。ダイモンに対して、総力を結集した一大決戦を挑むのであった!
――
ダイモンが怖い怖い((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
ビジュアルからしてヤバい! 目付きが怖い! ―ってこれ着ぐるみを着ている演者の目だろうから、自然界でいちばん怖いのは人間の目付きということの証明なのかも???
それはさておき、妖怪たちがみんなユーモラスで個性的でした。特に河童のひょうきん者加減が絶妙でした(笑) それぞれの能力を駆使して、ダイモンに大戦争を挑む妖怪たち…。その戦い方もどこかかわいらしさがありました。多分に着ぐるみの造形のおかげだったのかもしれません。
妖怪ウォッチの元ネタかも?
1968年12月公開
同年3月公開の前作妖怪百物語が好評であったため続編として製作されたもの
監督の黒田義之は大魔神シリーズ三作品の特撮を担当した人で、本作では本編監督も務めている
特撮は合成も着ぐるみも素晴らしい出来映え
本編もセット、衣装、美術、俳優達は水準以上で見栄えあるのですが、ドラマとしてはメリハリなくつまらない
物語はシュメール文明の古代都市の悪魔が蘇って何故か日本にやってきて、日本の妖怪達と大戦争となるというもの
劇中ではバビロニアのダイモンということになっている
ウルとバビロンは300キロは離れているのだがまあよしとしよう
ダイモンはデーモンのもじりだろう
シュメールの悪魔ならアサグ、エレシュキガル、ニヌルタ、パズズ
バビロニアを含めるならティアマト、ムシュフシュ、ムシュマッヘという悪魔が挙げられるが、ダイモンはそれらしいものに該当しない姿形だ
だから、西洋の妖怪と日本の妖怪の大戦争とは言っても、深みの有るような物語は全く無い
エクソシスト2のパズズの物語を、エクソシストとの戦いでなく土着の悪魔との戦いであるとしたら本作はそれにに当たる
もしかしたら元ネタだったのかも知れない
というのは買いかぶりで、そんなことては無く、妖怪ウォッチの元ネタというのが正しいのかも知れない
代官が変なのは妖怪の仕業なのです
当時の特撮技術は現代に敵わないが
あのゴチャゴチャ感はまさに妖怪だろう。
油すましのカン高い声が人間でない彼らを象徴している。
しかし、古代バビロニアってどこなんだ(笑)
ダイモンってホントに海外にいる妖怪なんだろうか?
ドラキュラの様に船に乗ってきて地域を恐怖のドン底に落とすかと思いきや、自力で空飛んで日本行くついでに船ひっくり返していくだけ。
ドラキュラがモチーフ違うんかな?
日本に着いたら代官様をピンポイントで狙い撃ち。雑なやり方で地域を支配しようとしてる…のに部下に正体見破られて片眼にされると、再び後任の代官を狙って取り憑くとかどんだけ代官好きなん?
しかも2代目代官さまになったら女好きになって可愛い二面女をわざわざ捕まえて「酌をせい!」(笑)とは笑ってしまう
肝心の最終決戦が特に作戦らしい作戦なくなし崩しに始まるのも驚く。
二面女の口笛でわらわらと集まる妖怪たちが一斉攻撃で苦戦しながら、追い払って完
〆の百鬼夜行はぼんやりしてて、幻想的なのか?よくわからない。
デジタルリマスターで色合いを当時の状態にしたらもっと良いのかもしれない…と書いてから調べたらデジタルリマスターで当時の色合いを復活させてた。
観たい気持ちもあるが、わざわざ都市部まで田舎の住人が出掛ける程の要求は生まれない。けど夏になると無性に観たくなる
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