北海道物語

劇場公開日:

解説

北海道開拓百年記念映画として製作されたもので、杉原文治と井出玉江が共同でシナリオを執筆し、杉原文治が監督した長編ドキュメンタリー。撮影は伊藤義一、諌山雄幸、山下亘が三班に分れて担当した。

1968年製作/87分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1968年6月15日

ストーリー

○サケ・マス船団出港--五月。函館の港を数百隻のサケ・マス船団が大漁旗をなびかせ、船出する。○態射ちの老ハンター--春になると、必ず知床半島に、一人の老人が姿を現わす。阿部松三郎、六十三歳。十八歳の時からヒグマを追いつづけてきた彼は、知床の山へ入り、獲物を求めて歩きつづける。○初夏--大雪の山から雪が消える頃、日高の谷あいの牧場で子馬が誕生する。やがて連れだって走る馬の親子の姿が、森と湖の美しい季節に見られるようになる。一方、東の果てのノサップ岬では、コンブ漁の最盛期を迎えている。○アイヌの青年彫刻家--藤戸竹喜、三十四歳。十三歳の時熊彫りを志し、イチイの木にノミをふるいつづけてきた。阿寒の四季を愛する彼だが、観光ブームで阿寒も変った。彼もまた、彫刻店を持ち、車を持ち、ジャズとコーヒーを愛するようになった。しかし、ノミに命をかける心だけは少しも変らない。○十勝の開拓農家の歩み--十勝の大平原に草野一家の五代目が生れた。曽孫を抱く老婆の顔には、十勝平野開拓の歴史が深く刻まれている。○冬来る--十一月の末になると、北海道の山野はすでに雪化粧している。根釧平野では小学生のツルのエサまきが始まる。千歳空港は除雪に大童である。一方、各地でスキー、スケートなど冬のスポーツが盛んになる。○冬の漁--北洋の荒波に向って、稚内からタラ船が出港していく。それを見つめる波間三郎兵衛。彼は厳しい冬の海との闘いの中から、土地一番の身代を築いた男である。○トド狩りハンター--オホーツクには海獣が多い。とくに魚を食いあらすトドは漁師の敵である。自衛隊の一斉射撃も効果はない。トドの怖しい相手は、白衣をつけ、小船を操って氷原に近づくハンターである。その一人、渋田一幸は氷原の上で、二年かかりで追っていた巨大なトドを射ちとめた。○エピローグ--長い冬が終ると、広大な土地、森と湖は、再び緑におおわれる。

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