関東も広うござんす

劇場公開日:

解説

林馬呂の原案から「命しらずのあいつ」の甲斐久尊がシナリオを執筆し、「大巨獣ガッパ」の野口晴康が監督した仁侠もので同監督の遺作となった。撮影は「高原のお嬢さん」の上田利男。

1967年製作/87分/日本
原題または英題:A Storm of Kanto
配給:日活
劇場公開日:1967年6月28日

ストーリー

大正初期。刑期を終えた村政こと村瀬政吉は、関東一円を旅から旅への渡世を続けていた。そんなある日、千波一家の賭場でイカサマを見破った山神組組長弥助の命を救った政吉は、勧められるままに鳶の庄五郎を尋ねて再び旅に出た。庄五郎はやくざの更生に身体を張っている尾高組の親分だった。一方、政吉に恨みを持つ上海竜が千波一家に草鞋を脱いだが、政吉のかつての弟分鉄の寅吉も政吉を追っていた。庄五郎の許に身を定めることにした政吉は、更生を誓う男たちと共に工事現場で動き始めた。庄五郎は芸者静代に入りびたりの息子紋二郎に冷たく、政吉に仕事を任せようと考えていたが、娘の琴枝も秘かに政吉を想っていた。そんな時、鉄と寅吉が現われ、政吉との再会を喜んだ。尾高組は堤防工事を完成させたことから県の入札業者に指定され、やがて行なわれた県道工事が尾高組に落札した。このことを快く思わない千波一家は、まず、山神弥助を殺し、そして尾高組を解散させようと計った。弥助の死を知った政吉の胸は煮えくりかえったが、堅気になろうとする庄五郎の手前、手が出せなかった。しかし、静代をおとりにされて紋二郎が千波に捕まった時、政吉は鉄らと共に紋二郎を助け出し、静代と晴れて夫婦にさせたのだった。紋二郎は今は心をいれかえて、工事に励むのだった。その頃、工事の邪魔をする千波にかけあいに行った庄五郎が殺され、政吉もついに勘忍袋の緒を切らして、白鞘一本を手に千波一家に乗り込んだ。悽惨な闘いのあと、千波は政吉に倒されたが、千波の汚ないやり口に嫌気のさした竜は、手出しをしなかった。やがて事が収った時、琴枝のとめるのもきかず、政吉は再びひとり旅に出ていくのだった。

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