港に消えたあいつ
劇場公開日:1963年10月5日
解説
菊田一夫の原作より「ニッポン珍商売」の富田義朗、「泣いて笑った花嫁」の山根優一郎が共同で脚色、「舞妓はん」の市村泰一が監督したアクションもの。撮影は「独立美人隊」の小杉正雄。
1963年製作/94分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1963年10月5日
ストーリー
五年振りにムショを出た口笛のジョージこと、原田譲二は、昔のシマ横浜へ戻って来た。が、かっての組は潰れ、兄貴分の鉄や弟分の辰は新興勢力の張三元の下で動く身だった。一人になっても、組を盛りかえそうと譲二も懸命になったが、新興勢力の前にはどうする事も出来なかった。そんな時、波止場でグレン隊に襲われていた盲目の少女由比子を救った。身寄りのない、この清純な少女にヤクザの譲二は強くひかれていった。そして、由比子の眼の手術費のために、今は張三元の仕事を引受ける決意をした。手術の日まで二人の心をしっかりと結ぶために、二人は時計を交換したが時悪く譲二達の舟が巡視艇に見つかり、矢田部刑事を射ちそこなった譲二は、仲間を裏切ったと海へ投げられた。丁度その頃、由比子の手術は成功していた。それから二カ月、譲二は運送会社の社長に助けられて、運転手となっていた。一方の由比子も矢田部の世話で製菓工場で働いていたが、譲二への思いはつのるばかりであった。弟分の辰が、譲二の罪をかぶって殺された事を知った謙二は、張三元の居所をもとめて、横浜で格闘となった、その時、譲二はあの時計を落してしまった。矢田部はそれをもって、由比子の所へ行き、譲二は死んだと告げたヤクザの譲二への慕情をたちきろうとしたのだ。しかし、由比子は納得しなかった。譲二に張三元を討つ時が来た。波止場の倉庫で密談中を襲ったのだ。急を聞いて駆けつけた矢田部刑事の一行、烈しい射ち合いの最中に走りよっだ由比子をかばう譲二に銃弾が飛んだ。がっくりくずれる譲二を抱きかかえながら由比子の「譲二さん! 譲二さんですわね!」と呼び続ける声を「違う、俺はそんな男じゃねえ」とうち消す譲二の声が波止場に悲しく響いていた。
スタッフ・キャスト
-
原田譲二寺島達夫
-
成沢由比子鰐淵晴子
-
矢田部刑事志村喬
-
樫村満枝久保菜穂子
-
サントスの鉄内田良平
-
坂上兵三進藤英太郎
-
張三元菅井一郎
-
張三元の腹臣諸角啓二郎
-
辰宗方勝巳
-
ミチ香山美子
-
初江槙芙佐子
-
西山邦子岩本多代
-
西山雄二菅原文太
-
西山たみ本橋和子
-
ハジキの松宗方祐二
-
インスタントの安田原弘二郎
-
加藤織田政雄
-
県警捜査主任植村謙二郎
-
県警捜査課長山本幸栄
-
警視捜査主任中田耕二
-
運送会社主任山路義人
-
俵藤医師高野真二
-
事務員渡辺紀行
-
食堂の親爺竹田法一
-
刑事A高木信夫
-
刑事B小田草之助
-
刑事C芳村勝也
-
愚連隊A松崎真介
-
愚連隊B沖秀一
-
バーテン城戸卓
-
中国人の女佐々木恒子
-
アパートの若い女松井康子
-
看護婦A堀真奈美
-
看護婦B小野千鶴子
-
中古車売場の男土紀洋児
-
マダム由美三谷幸子
-
パンマスカンパニーの女境早苗
-
歌手北島三郎