ポンコツおやじ

劇場公開日:

解説

“漫画サンデー連載”富永一朗原作を「英語に弱い男 東は東西は西」の才賀明が脚色、「車掌物語 旅は道づれ」の春原政久が監督した漫画喜劇。撮影もコンビの山崎安一郎。

1962年製作/77分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年11月14日

ストーリー

ポンポン、ポンポンエンジンあげて、ポンコツおやじとムツゴロウ、今日もノンビリ川を行く。折しも通る橋の下、色とりどりのスカート眺め、浮いた心地のポンコツおやじ。このとき、人命救助の命くだる。グラマー美人の咲江ちゃん、続いて落ちくるジンゴロウ。「死んで花実が咲くものか」涙ながらにいさめれば、「オレはこの娘を助けるために、金槌知っての勇猛突進、笑ってくれるな男の意気地!」時は流れて数日後。「左に見えぬが東京タワー、右に見えぬが富士の山」鈴虫さえも恐れなすムツゴロウの名調子。突如現われたいい女。出前の姿も勇ましくその名もイカス、チラリさん。「アモーレ、アモーレ大変よ」先祖伝来大事な土地が、オリンピックのイケニエに。血相変えて駈けつけりゃ、口泡飛ばしてコッペ婆さん、保証金のつり上げに大奮闘。「ここはお前ら関係ない、汗と油の半生記、我らの生き血を吸った土地。尻尾丸めて消えやがれ」花咲く咲江も元気回復。「あたしはしがない女中の身だが、奥様のお供で買物行ったその時に、大切なワンワンリルが雲隠れ」カマ首あげて、正義に燃えて、ポンコツおやじふれを出す。「リルを見つけりゃ三〇万!!」三歩離れた隣の長屋。くずや稼業の煙太郎、伜のドン助目の前にポンと投げ出す仔犬一匹、ギンと名付けて尾をふれば晴れてワン公生きのびる。そうとは知らず今日も聞こえる三重唱。「どこにいるのかリール」チラリ喋ったチラリの言葉「ビフテキ食べるはあの犬だけよ」それぞ正しく三〇万。慾にくらんだ大人たち、ギンをかついで乱痴気騒ぎ。ギンと離され青息吐息、ドン助高熱にうなされ「ギン、ギン」ポンコツすっくと立ち上り、いまぞ人類愛に生きるとき。大事な土地も手離してギンを買い戻しゃ万事おさまる難問題。コッペ姿さん煙太郎、肩を並べて寄りそえばはた目に写る夫婦仲。淋しい思いのポンコツおやじ。かたや、血気盛んなムツゴロウ、咲江に失恋、チラリに振られ、波に漂う浮き袋。ションボリションボリ影二つ。ポンコツおやじとムツゴロウ、荷物まとめてどこへ行く……。

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