秀才はんと鈍才どん
劇場公開日:1961年6月30日
解説
「続々々番頭はんと丁稚どん チャンポン旅行」の花登筐が自らの原作を脚色し同じく「続々々番頭はんと丁稚どん チャンポン旅行」の的井邦雄が監督した明朗編。撮影も同じく太田喜晴。
1961年製作/82分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1961年6月30日
ストーリー
木原進はアルバイト学生ながら大学きっての秀才。応援団長荒川雁右衛門、岡村崑次、西田小一の三人は落第常習の鈍才トリオ。この四人、金がなくても青春を謳歌している点と、青春軒のウエイトレスさくらを好きなことでは一致している仲よしグループだ。さくらは、欲ばりな叔母としと、その息子五郎のために働かされているかわいそうな娘なのである。四人はさくらの誕生祝いをしてやった。席上、さくらに歌の才能があると分り、四人は彼女を歌手に仕立てることになった。木原は大空レコードにアルバイトに行き、強盗を捕えたのが縁で社長に面接、さくらをテストしてもらうところまでこぎつけた。木原は無理な労働がたたって入院、岡村らがさくらをテストに連れていった。が、愚連隊とまちがえられ玄関払いをくわされた。インチキ芸能ブローカーの白川が、五郎ととしをくどいてさくらを連れ去った。としは、さくらが欲しいなら五万円よこせという。岡村たちにそんな金があるはずがない。そんな時、岡村に三万円のアルバイトの口がかかった。岡村とライト級チャンピオン山本が瓜二つなので、岡村を山本に仕立ててインチキ試合をやろうというのだ。ところが、当日には、監禁されていた山本が逃げ出してリングに上ってしまった。怒った連中は、山本と来合わせていた大空レコード社長にピストルを向けた。が、西田の助けがあっておさまった。社長が五万円と木原の療養代を出してくれるという。さくらは田舎の小屋で唄っていた。岡村らは白川に五万円をたたきつけ、さくらを取戻した。さくらはテストに合格した。木原が病床で作曲した曲がヒット、二人は人気者となった。一年後、故郷へ錦を飾ることになった。と、忙しくて行かれないというマネジャーからの報せ。岡村たちはヤケ酒をあおったが、酔って帰った三人を待ち受けていたのは、さくらと木原であった。