河内風土記 おいろけ説法
劇場公開日:1961年2月1日
解説
今東光の週刊新潮連載の「河内風土記」の映画化で風俗喜劇。椎名竜治が脚色、「地の涯に生きるもの」の久松静児が監督、撮影も同じく遠藤精一。パースペクタ立体音響。
1961年製作/100分/日本
原題または英題:The Preacher of Love
配給:東宝
劇場公開日:1961年2月1日
あらすじ
小説書きの東吾和尚のところには、河内の野に住むおひとよし達の身の上相談が、次々に持こまれる。ケチで金をためた“豚の毛はん”と、寄せ屋の親方は、生花の師匠のお色気で、見事にも五十万をまき上げられる。後家の文栄は、行商人の三次郎に、コロリとだまされ、翌日から一銭ももらえないひどい生活。東吾和尚の智恵で、三次郎の商売物の洋服、反物一切を質に入れて、あざやかなしかえし。ある夜、天台院にはいったコソ泥がある。東京からキャバレーの女と駆け落ちした和太郎という男。東吾和尚らにとっつかまると、居直っての金の無心。和尚に一喝されてシュンとなるが、人の好さそうなところを見こまれて、寄せ屋の親方のところに世話してもらう。寄せ屋の一人娘明子は、和太郎に好意を持った。いくらかうすのろの八百屋の勝造は、口をきいたこともない仲居お三に一目惚れ。脅迫により仲人をたのまれた伊之助親分は、ぶ男の勝造に代り、ちょっと不良がかった定助を、見合の席にピンチヒッター。ひともめあったが、ちゃっかりと定助、お三は夫婦約束をすることになる。賭場に入りびたりの亭主パア太に愛想づかしのお久仁は、子供と生活のため、週三千円の契約で、数人の男の周り持ち女房。それをめぐってのドタバタの一幕。伊之助親分の工場に勤める、片目の不自由な貞子は、かつてひどい夫に苦しめられた身の上だ。ふと知り合ったストリップ劇場のペット吹き荻野と思い想われる。荻野もかつて女に裏切られた苦い思い出がある。荻野は貞子が処女でないことを知ってまたひともめするが、それもめでたくおさまって、河内の野は、東吾和尚を中心に愛すべき人たちの集まりである。
スタッフ・キャスト
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今野東吾森繁久彌
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浅吉親分山茶花究
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伊之助親分加東大介
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豚の毛はん織田政雄
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松つぁん(チンバの便利屋)中村是好
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勝造(八百屋の倅)立岡光
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萩野(テント劇場のラッパ吹き)夏目俊二
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寄せ屋の親方遠藤辰雄
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定助(ブローカー)茶川一郎
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米吉(ブローカー)藤木悠
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周さん(古靴屋)天王寺虎之助
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三次郎(呉服行商人)立原博
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和太郎船戸順
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彦助(パア太とお久仁の子供)頭師満
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須藤(薫の男弟子)平井勤二
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拾い屋A長谷川みのる
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拾い屋B仲塚雅哉
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散髪屋のおやじ富士乃章介
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パア太(魚屋お久仁の亭主)佐々十郎
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七公(米吉の弟分)頭師孝雄
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万太郎(米吉の友人)加藤春哉
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小男(産婆おりんの情人)東洋小勝
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貞子(ブラシ工
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片眼)原知佐子
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おりん(産婆)浪花千栄子
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文栄(後家
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女工後に三次郎の妻)千之赫子
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薫(生花師匠と称する女)坪内美詠子
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明子(寄せ屋の娘)環三千世
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お久仁(パア太の女房)園佳也子
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お三(仲居)千原万紀子
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おます(豚の毛はんの妻)赤木春恵
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東吾の奥さん中北千枝子
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貞子の母梅香ふみ子
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饅頭屋のおばはん吉川雅恵
小説吉田学校
