赤い通り雨
劇場公開日:1980年8月2日
解説
一人の女を強姦で関係した弟と、優しくいたわることによって関係した兄弟の葛藤を描く。脚本は「若妻官能クラブ 絶頂遊戯」の那須真知子、監督は「桃尻娘 プロポーズ大作戦」の小原宏裕、撮影も同作の前田米造がそれぞれ担当。
1980年製作/65分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1980年8月2日
ストーリー
大学に通いながら配送のアルバイトをしている兄の信、定職を持たず、粗暴で喧嘩ばかりやっている弟の勝、二人は性格のまったく違う兄弟だった。その日、勝は強姦で入れられた教護院を一年半ぶりに出院した。勝は昔の仲間のところに向うが、皆小市民的生活にどっぷりつかり、遊びに誘っても応じない。「バカをやるのも二十歳までだよ」などと言われる。植草悠子は結婚を控え、婚約者の高級車を運ぶ途中、とある湘南の海辺で休んでいた。そこへ、むしゃくしゃした勝が通りかかり、悠子を見つけると強引に犯してしまう。悠子はこの事件がもとで婚約を破棄されてしまった。悠子は自殺を計ろうとしていた。そこへ、偶然、信が配送に現れ、彼女をなだめているうちに関係してしまった。アパートに帰った信は弟から女を強姦したことを聞き、直感で相手が悠子だと悟る。信は警察の手配から弟を逃がすため、金を与え北海道へ送り出した。その後、悠子と信の関係は深まった。犯された後遺症で、発作的に足を広げ「犯して!」と叫ぶ彼女を、信は弟の責任をとるかのように優しくいたわった。間もなくして、金を使いはたした勝が戻ってきた。信と悠子の前に勝が現われ、彼女に二人が兄弟だと告げる。「兄弟であたしを犯したの」と愕然とする悠子。勝は同じことをして、兄だけ許すのかと悠子に迫った。中に入った信は軽く一蹴されてしまう。抵抗する悠子が次第に感じはじめた。そんな光景に「感じちゃダメだ」と叫ぶ信。そして悠子は二人の女になると言う。勝は悠子にみだらな行為を求めると彼女も素直に従った。「ヤメロ!」と叫ぶ信の声も聞こえない様子だ。数日後、悠子の強姦犯として勝が警察に呼ばれた。証人の悠子は、付きそってきた信のことを「この男が私を犯しました」と言う。呆然とする信に、爆笑しだす勝の姿があった。