犬神家の一族(1976)のレビュー・感想・評価
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混みいりすぎて、難しい…
伝説のミステリー作品。
ちょっと混みいりすぎて、なかなか難しい…
それにしても、みんなやり方が大胆すぎる(^_^;)
キャストはみんな若すぎて、何人かは見てるうちに気づいたけど、島田陽子は名前を見ても同じ人物には見えない…
ってゆーか、最初にキャスティング出したら、ちょっとネタバレじゃないかな?
とりあえず、音楽が『ルパン三世』っぽいと思ったら、大野雄二か(°0°)‼
間が抜けたギミック
何度もリメイクされてる話だが、ようやく2020年に初見。男色関係にあったという代官との関係はけっこう衝撃だった。というかこのコメディ基調ではないが、時々間の抜けた仕掛けが入るのは最高に楽しい(コメディリリーフっていうんですね)。この余裕にうっとりする。
遺産狙いではなく、愛情を受けたかった故の犯行、という動機がまとまりがよくて、でも白々しくもない。
レンズがすごい
古い映画を見直すとこんなにいい映画だったのかと驚く場合と、風化してしまったなあとかがっかりする場合があるのだがこれは
こんないい映画だったのか!!と驚いた。
まず石坂浩二が個性的で美しい
次に島田陽子が非常に妖艶な雰囲気。この映画のカラーカラーを決定付けている。
妖艶と言うか妖精と言うかまるで現実の世界にはいない女性のように 。
(彼女はちょうどこのころ 将軍 という映画でも
この映画で見たか見せたのと同じような妖艶的雰囲気を醸し出しており
外国から来た侍がまったく別の国というより別世界へきてしまったという雰囲気が
よく醸し出されていた)
それから長女の婆様
何ていう名前の女優さんか知らないが とってもババアの色気魅力が出ていて、犯人が分かってしまってからの客を飽きさせないだけの力を発揮していた。
若い時に見た時、この女優さんはただのばあさまだったんだが今、自分が50を過ぎると女性に見えるから不思議なものだ
そして 驚くべき終わり方
ちょうどあたかも見送れなかった人の金田一を見送れなかった心残りが、あの終わり方によって醸し出されていた
こんな一流の映画を日本映画がすっかり腐ってしまったこの時代に作ったとは!!
市川崑監督すごい。
さて、ここからが大事な話なのだが
レンズがとっても良い
レンズというものは精密精巧に被写体を映せばいいというものではない
写真が味わいのあるものにならなければいけない
素晴らしいボケが出なければならない
この映画で使われているレンズは映画全盛期のレンズで、そういった味わい醸し出されている。それはつまりそういうものを作るために試行錯誤されて出来上がったレンズだということである
現在のメーカーにこのようなコンセプトのレンズを作ろうという意図が全くないのは非常に残念だ
美しい写真を撮る自信のある監督は、ぜひこうしたオールドレンズを使用してフィルムカメラで映画を撮って欲しいものである
日本の探偵の元祖!
金田一耕助という超有名な探偵でありながら、実はあまり知らなかったのでNetflixで見てみました。いやー、なんと言うか濃かったです。
全体的に流れる昭和な雰囲気が良いですよね~。なんだかレトロで実際知らなくても懐かしい感じです。そんなレトロな中で起こる殺人事件、見せ方がインパクト大!首ちょんぱして人形とすげ替えたり、湖から足だけ生えてたり。途中いきなり白黒になったりしましたし、作っててインパクトのある画作りをスゴい考えたんだろなっと思いました。
金田一のボーっとしつつも視点が鋭いキャラクターを若かりし頃の石坂浩二が演じています。パッと見は害もなくゆるそうな雰囲気なので、犯人を追い詰める時もズバッ!というよりジワジワ行く感じでした。時折目だけアップになったりするのも、監督が演出を試してたんでしょうね。
でも、個人的に一番気に入ったのは金田一ではなく、警部の「よし、わかった!」でした。これは真似してしまいそうです。
調べてみると金田一耕助は日本三大探偵の1人なんですね。でも、この日本三大探偵って言われてるのが全部昭和初期でいささか古い作品ばかり・・・。探偵小説好きな方は現代版だと誰になるか考えてみるのも面白いかもしれないですよね。
《よき・こと・きく》この物語を市川昆監督はラヴストーリーだとおっしゃったけれども、私としては「どんな性悪女でも自分の息子だけは可愛い」という母物だと思っています。
😳反省:良く考えたら市川先生の仰ったラブストリーというのは、あおい輝彦・島田陽子(RIP)間のラブストリーじゃなくて、あおい輝彦・高峯三枝子の母子間のラブストリー(近親相姦的な意味でなく普通の母子愛です)だったんですね。⭕ここから先はネタバレなので未だ観てない人は読まないで。あおい輝彦が自分の身を犠牲にしても庇おうとしたのは恋人ではなく母親だったものね。でも母物であるという指摘も当たらずとは言え遠からずでしょ。
(原作既読)①この映画が公開(今振り返るとすんごい宣伝作戦だった、さすが角川!)されるまでは、横溝正史の事は全然知らなかったけれど、原作を先に読んですっかり横溝ワールドにはまってしまい有名どころは忽ち読んでしまった。そういう意味では私の人生で思い出深い映画。②原作を先に読んだ場合(私は基本的に読んでから観る派)の常で、どうしても自分の中にイメージが出来てしまうから後だしの映画にとっては比較されて不利になりますわね。③この映画の場合、横溝ワールドのおどろおどろしたところ、禍々しいところ(横溝正史の小説はあくまで本格探偵小説でおどろおどろしさや禍々しさはトリックのカモフラージュなのですが)を、市川昆監督の軽妙な演出が上手く緩和して上等な娯楽作品に仕上がったので角川映画の出発点としてはラッキーだったと思う。また、先に公開されてヒットした『オリエント急行殺人事件』の手法を取り入れてオールスターキャストにしたのも映画の豪華さを盛り上げて成功だった。勿論、製作費はべらぼうに掛かっただろうけど大ヒットしたので元は取れたでしょうね。この頃の日本映画でヒットすると言えば寅さんかアニメぐらいだったので、そういう意味では角川映画が日本映画産業に与えた影響は無視できないと思う。④さて、映画自体の出来ですが、先ずはタイトルバックの斬新さと背景に流れる「愛のテーマ」で掴みはばっちり。⚪坂口良子の女中は原作より大きな役となっているが映画に軽妙さを与える上で貢献している。映画的な改善と言える。△島田陽子:タイプとしては適役。何せ原作では絶世の美女となっているので当時の邦画界では他にピッタリの女優はいなかったでしょう(他社から借りだされたのもわかろうというもの)。この後TVでも横溝正史ものは何本も製作されているが、「犬神家」については未だ島田陽子以上の適役には巡りあえていない。リメイクの松嶋菜々子はもっての他。但し、演技は下手。もう少し上手ければ市川監督の意図するラヴストーリーとしての『犬神家』が強調された、と思うのだが。△三絛美紀:竹子は原作ではかなりのデブである。「太った女性に見られがちな人の良さは全くなく底意地の悪さは姉妹一かもしれない」と描写されている。まさか、京塚昌子や春川ますみに性悪女の役をやらすわけにもいかないだろうから、(どういう選択理由からかはわからないけれど)三条美紀をキャスティングしたのだろうが、松子役の高峰三枝子の貫禄、梅子の草笛光子の中年女の崩れた色気(市川昆監督にわざと着物をだらしなく着るようにとの演出指示があったらしい)(尚、この映画では草笛光子が一番のお気に入り)に挟まれて影が薄くなってしまって気の毒。⚪川口晶:実の兄の川口亘と恋人役というのはちょっと驚きのキャスティングだったが、背徳的なテイストを作品に与えようという意図によるキャスティングであれば、まあ成功。川口晶自身の役回りで言えば、小夜子は原作ではかなり悲劇的な役回りだが、映画の方は厳かな遺言書発表の席で「私のこと、何も書いてないじゃない!」と飛び出していくところや、屋根裏で佐智の死体を見つけて卒倒するところ(原作では“たまぎる”悲鳴を上げる)(因みに死体を屋根の上に上げるという重労働を敢えてやったり、小夜子が屋根裏に上がったのは偶々なのに都合よく死体と遭遇したり―原作では珠世を連れ込んだ犬神家の別荘で発見される―ちょっと突っ込みたいところだが、絵としてはこちらの方が映画的なのは確か)、佐清の逆さ死体を発見した時に大きな蛙を抱いていたりとややコメディリリーフ的な役割を与えられていてオドロオドロしさを緩和するのには貢献している。△大滝秀治:神主が佐兵衛翁の秘密を暴露した瞬間は、第三の殺人を用意することになるのと遺言書の謎が解けるきっかけになる中盤の大事な転換点だがインパクトが薄い。大滝秀治が悪いわけではないが、重厚過ぎるのでもう少し軽薄そうな役者でも良かったのではないか。
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自宅(CS放送)にて何度目かの再鑑賞。所謂“角川映画”の第一弾で監督の金田一モノの初作でもある。F.F.コッポラの『ゴッドファーザー』シリーズ('74~'90)の様な音楽をとオーダーされたと云う大野雄二のテーマ曲は余りにも有名。モノクロ映像を効果的に使っており、画面を分割したバストショットやカットバックの多用等、斬新な表現が観られる。適材適所と云ったキャスティングも功を奏し色褪せない印作が残る。後の“金田一耕助”像は本作で確立された感があるが、原作の金田一は殆ど頭を搔かないし、不潔でもない。70/100点。
・短い科白が細かなカット割だったり、会話の遣り取りを畳み掛ける様にスピードアップしてるかと思えば、静止画やスローモーション等も使っている。また“犬神佐智・小夜子”で川口恒・晶の兄妹共演も観られる。
・鑑賞日:2012年3月19日(月)
リメイク版はあっさりしてたかな~とも感じていたのですが、オリジナ...
リメイク版はあっさりしてたかな~とも感じていたのですが、オリジナル版は長い・・・
さすがに高峰三枝子の演技は鬼気迫るものがあるなぁ。貫禄がありすぎます。改めてオリジナルを確認すると、細かいシーン(多分、監督が好きなシーン)へのこだわりがわかる。そして、ホラー映画にも通ずるかのようなおどろおどろしさはオリジナル版が強い。
リメイクの深田恭子が下手だという評判もありますが、この映画の坂口良子も下手だと思うぞ。全体的には演技力はオリジナルが上。
面白かった
リメイクも含めて3回目か4回目で『犬神家の一族はなぜ面白いのか』という春日太一さんの本を読むに当たって見返した。話が複雑でぼんやり見ていたら理解できないというか、1回見ただけではよくわからないのではないだろうか。何度か巻き戻しながら見て初めてちゃんと分かった気がする。
ケシの花の栽培をひどい悪行のように描いていたけど、モルヒネとか医療でちゃんと使っている分には別に悪くないのではないだろうか。犬神佐兵衛は従兄妹どうしで結婚させようとしていた。
先日見たハンガリー映画『リザとキツネと恋する死者たち』も那須が出て、どっちも人がたくさん死んでいた。全然関係ないのになんだろう。
極上な愛のテーマ
角川映画第1回作品。
金田一耕助(石坂浩二)シリーズ第1作。
DVD(2000年発売,スタンダード・サイズ)で鑑賞。
原作は既読です。
今ではすっかり定着した金田一耕助のスタイルは、映像作品では本作が初めて原作に忠実に描きました。風采の上がらない恰好ながら、人懐っこい笑顔と誰の懐にもスルスルと入り込む天性の才で事件の真相に迫っていく探偵ぶりは、江戸川乱歩の明智小五郎と違ってスマートさは無いけれど、非常に人間味溢れる探偵像だと思いました。初鑑賞の際、石坂浩二が醸し出すふわっとした雰囲気と少しとぼけているような演技が、金田一耕助のイメージにピッタリだなと感じました。
佐清の不気味なマスク。生首にすげ替えられた菊人形。青沼菊乃折檻シーン。湖面から突き出した青白い2本の足。…
市川崑監督が得意とする明暗の強調された映像が事件の舞台を恐ろしく、美しく引き立たせ、強烈に描き出していました。
画面を彩る魅力的な女優陣も素晴らしい。
三姉妹を演じた高峰三枝子、草笛光子、三条美紀の、怨嗟と妄念にとりつかれた人間模様はとても迫力がありました。
三姉妹が凄まじいだけに野々宮珠世の純潔が引き立つ。体現した島田陽子の可憐さも良く、佐清との恋愛模様も美しい。
母から子への愛に貫かれた事件の真相がとにかく切ない。
様々な愛のカタチが事件の様相を複雑怪奇にしていました。
愛とは時として呪縛となり得るくらいに強い想いであり、容易く人を盲目にする。しかし愛無しに人は生きられない。
そんな愛の謎を解きほぐしていく金田一耕助の活躍に魅せられ、極上のミステリーに浸れる本作は色褪せぬ魅力だらけ。
普遍的な愛に彩られた物語は観る度に共感し考えさせられるし、未来永劫人々を魅了していくのだろうなと思いました。
[追記(2021/12/19)]
角川映画祭で4Kデジタル修復版を鑑賞して―
スクリーンで鑑賞出来たことが嬉しかったです。
澄み切った映像でした。市川崑監督の仕掛けた鮮烈なビジュアルのひとつひとつがくっきりはっきりしたことで、その素晴らしさをより一層感じることが出来ました。
[以降の鑑賞記録]
2020/06/02:アマプラ(シネマコレクション by KADOKAWA)
2021/12/19:シネ・リーブル梅田(4Kデジタル修復版)
2021/12/23:Blu-ray(4Kデジタル修復版)
2021/12/28:Ultra HD Blu-ray(4Kデジタル修復【HDR】)
2023/11/10:YouTube(角川シネマコレクション,プレミア公開)
2023/11/19:YouTube(角川シネマコレクション)
※修正(2023/07/09)
女の髪のように絡み合う欲望
子供の頃、再放送の途中を眺めていたら、
「こんな気味悪いの観ちゃダメ!」と言われて、その後何となく横溝作品は私の中でタブーになっておりました。
実際どんだけ怖いのだろうと思って観ましたが、ホラーという観点からは全く怖くありませんでした。人間模様自体はドロドロを極めており怖いです(^_^;)。
科学的捜査が出来ない時代なりの工夫が興味深かったです。
結局、佐兵衛とその恩人の人格が全ての原因?
愛していない女性の子供達としても、実子に違いないのだし、もっと佐兵衛の生き様を知りたかったです。
あと原作では琴の師匠が実は菊乃みたいですが…。
映像が実験的で、今観ても新鮮に感じました。
逆さ死体の足を支える糸みたいなのが映っていました。
名作は名作
おどろおどろしさというものが非常に際立つ演出だったので、名作といえば名作なのでしょうが、それがどうもいただけない。面白くないわけではないが全体で見たらこれと言って何があるというストーリーでもありませんでした。
色々と試した感じが、面白かった。
角川映画の第一段、ということで、色々と面白かった。
敢えて静止画像で細送りとか、
ネガみたいな照明とか、
片目だけのアップを連続させて、とか。(^w^)
何か、やってみたい!という技法を色々と試した感じが、面白かった。
色んな作品の元ネタになってる。
ので、物語の大筋は観ていなくても知っていた。が、ちゃんと観たのは初めてだった。
今観ても、カット割等斬新。
音楽も大野雄二さんで耳に馴染みがあるし。
こういう作品も、たまにはテレビ放映すれば良いのにな〜。
坂口良子さんが、娘さんよりも可愛かったな〜。
教えましょう、犯人は… ウソです。ネタバレには注意しましょう。 再...
教えましょう、犯人は…
ウソです。ネタバレには注意しましょう。
再見でしたが、すっかり忘れててまた新たに楽しめました。
ストーリーがいかにも推理小説って感じでいい。血族ドロドロ、覆面等。少しのグロとエロもワクワクさせてくれます。大ヒットも納得。
坂口良子がかわいい、やはり娘よりいい(笑)
ただ、個人的には石坂金田一はあまり好きではありません。私にとっての金田一はTVドラマの古谷一行、あのシリーズ、大好きでした。
諏訪の光景がきれい。
諏訪の風景と作品がすごくマッチしてストーリーのどろどろとは独立して映画としての印象を向上させています。この光景の中で足が出てくるのですからまあすごいインパクトですね。そのある種アイコン化している足のシーンとスケキヨの仮面にもまして、みてて引き込まれるストーリーに感心しました。ミステリー映画は好んでみないのですが割と面白かったです。
俳優が良かった
島田陽子は最高に綺麗。
坂口良子は最高に可愛い。
石坂浩二は最高に格好いい。
高峰三枝子は最高に芝居が上手い。
映画的には取り立てて言うことはない。
ボートで眠るシーンの色彩感覚や、
シュールなエンディングは良いが、
気取ったフラッシュバックや、
演出方針がふらふらしている所もあり、
素人っぽいと思ったのが正直な所。
この監督の他作品を見る気にはならず。
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