劇場公開日 1976年11月13日

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「鑑賞スタイルの試金石となった」犬神家の一族(1976) 悠さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0鑑賞スタイルの試金石となった

2025年6月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

面白かった。澱みなく進むストーリーはテンポを壊すことなく140分僕を画面に釘付けにできた。ただ、役者の演技がいちいち退屈だったのが大きなマイナスポイントだった。驚き方泣き方は多様でも泣いていること驚いていることに代わりはなく退屈な演技だった。金田一だけが何を考えているのかわからない。容赦なく真実を糾明し、地元の人間関係の暗部にズカズカと上がり込む図々しさに愛嬌すらあった。非常に魅力的なキャラクターだった。
今作の演技によって自分が起きた出来事よりも、そこに巻き込まれた人間の存在自体に興味のある人間だとわかった。自らの鑑賞スタイルを理解する一助になり、非常に有意義な体験だった。

悠