徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑のレビュー・感想・評価
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スプラッターとしては凄いが、、
映画としてはすごく微妙。半分はSEXシーン、半分はスプラッターというかなりぶっ飛んだ構成。唯一無二の存在感は感じるが、物語としての深さみたいなものはなく、刺激強目という特徴に特化した作品。
今も昔もどんぐりの背比べ
相変わらずぶっ飛んだ時代のぶっ飛んだストーリー展開の洪水。今の時代ならば決して上映できないであろう圧倒的なパワーをこれでもかとスクリーン一杯に埋め尽くす。
内容は二部構成になっていて、それぞれはまるでリンクはしない。あくまでも作品が二つあるというテイである。残酷さは比類無いものだから、最後まで救われない内容であり、悪役が最後まで栄華を誇り、成功してゆくというカタルシスも何もない、ある意味現実的な形で集約してゆく。この流れはATGまたはその影響を及ぼしたと言われるアメリカンニューシネマのバックボーンであるかなと思うがどうもそれよりももっと情念が深く、それゆえに不条理と理不尽さが際立って演出を濃くしてゆく。とにかくS心擽る、逆に言えばM心もときめくような心情なのかもしれない。そんな被虐性、加虐性どちらにも要求を満たす作品なのではないだろうか。勿論、牛裂の刑のシーンであってもCGやSFX等使えないしそんな予算なんてないだろうから、パペットを使った稚拙な作りなのだが、却ってその作りがリアリティを超えてくることも実証されていると実感した。現在社会の歪みにも通ずる所もあり、このテーマはどんなにテクノロジーが進歩しても、人間の本質が変わらない限り進化を遂げることはない、逆に退化すら感じる思いを鑑賞後に抱かせる映画である。川谷拓三の怪演振りも趣がある、懐かしさの要素もスパイスに振られるいる。いつの世も救われない地獄っていうのは存在しているのだろうな・・・
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