映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争のレビュー・感想・評価
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ビッグライトは無いのだろうか
ミニチュア特撮ビデオを撮影していたのび太、スネ夫、ジャイアンだが、度重なる失態によってのび太は仲間外れにされてしまう。対抗してのび太はドラえもんの道具で独自にミニチュア特撮ビデオを撮影しようとするが、しずかちゃんの移行によってぬいぐるみの活躍する動画撮影になってしまい落胆。せっかくロボットを出したかったのにと思っていたのだが、その晩なんとのび太の部屋に小さな少年パピが現れる。
ピリカ星から逃げて来たパピをしずかちゃんのドールハウスに住まわせることにしたのだが、実はパピはピリカ星の大統領であり、ギルモア将軍によってクーデターを起こされて逃げて来たことが判明する。その後、パピを探すホタルに似た偵察機が大量に現れ、迷惑を掛けるということで出て行こうとするパピをしずかちゃんの部屋に作ったかべ紙秘密基地に匿い、偵察機を出している情報機関PCIAの母船をスネ夫の作ったラジコン戦車で急襲する作戦に出た。しずかちゃんが不在だったためにパピを含めた5人で出たのだが、何故かラジコン戦車を大きくするのではなく、スモールライトで自分達が小さくなる方を選択する。勝てる要素が無いのだが?
しかも母船は入れ違いでかべ紙秘密基地を急襲しており、タイミング悪くしずかちゃんが捕まってしまった上に置いて来たスモールライトまで奪われてしまう。ピリカ星の言葉で書き置きされていた言葉を見つけ、パピは自分を捕まえることでしずかちゃんを解放させることを決意する。ドラえもん達は何故かこのタイミングで戦車の改修を開始する。それは奇襲に出る前にやっとくことでは?しずかちゃんは助かったものの、パピはPCIA長官ドラコルルに囚われてしまい、処刑を待つ身となった。
これまたほぼ入れ違いで地球にやって来たパピの愛犬ロコロコと共に、パピを救うべくパピが乗ってきた宇宙船に乗ってピリカ星へと向かうことになった一行。対ギルモア抵抗組織である自由同盟の本部へと到着し、リーダーであるゲンブから歓待を受ける。しかし大統領の処刑が迫っていることから急いでピリカ星本国への連絡が必要ということで、ドラえもん、のび太、ジャイアンがピリカ星へ向かい、しずかちゃんとスネ夫が自由同盟の本部への残ることとなった。
ラジコン戦車を自由落下させることで隕石を装ってピリカ星へ侵入したドラえもんだったが、振動計が作動しなかったことからあっさりと侵入を見抜かれてしまう。意外と設定が細かい。更に首都に向かう前にドンブラ粉を使ったことで地中に戦車を沈めて隠すことにしたのだが、なんとこれも後で見つかってしまっている。それどころか分解されてしまい、アンテナという弱点を見つけられてしまう。PCIA有能過ぎんか?首都の中はギルモア将軍のポスターが監視カメラとなっており、四六時中見張られており、アジトを急襲されてしまうこととなり、ドラえもん、のび太、ジャイアン、ロコロコは処刑を待つ身となる。
一方、自由同盟本部も発信機によって場所を特定されてしまっており、多数の無人戦闘艇が襲い掛かって来る。その状況に怖気づいてしまうスネ夫だったが、しずかちゃんに𠮟咤激励されたことでなんとか立ち直りラジコン戦車に乗り込んで無人戦闘艇を全滅させる。連絡が無いことからドラえもん達の窮地を悟ったしずかちゃんとスネ夫もピリカ星へ降り立つ。しかし、弱点を暴かれたことにより、アンテナを破壊されたことでラジコン戦車は海へと落下。浸水して来たことでもうダメだと思ったところで、なんと二人の身体が大きくなる。
今作ではスモールライトは解除光線を当てるか時間によって戻るという設定になっており、間一髪のところで効力が切れたのだ。同時刻、銃殺寸前だったのび太の身体も大きくなり始め、巨人と化した5人はウルトラマンさながらのサイズ感となって戦うこととなる。ギルモア将軍は逃げていたものの、逃亡しようとした先にはピリカ国民が道路を封鎖しており、囚われてしまうのだった。
タイトルで書いた通りビッグライト無いのかと思うことはあれど、内容的には軍事力によって力を握ろうとするギルモア、監視社会となって自由の声を上げられない国民、それでも自由を求めて戦う寡兵の自由同盟、例え自分が倒れても自由を求める国民は消えないと熱弁するパピなど見どころ満載。非常に面白い作品でした。
少年期
2025年1月23日、Amazonプライムにて視聴。
有名SF映画パロディが多い大長編映画第6弾。
個人的にはドラえもん映画でもトップクラスに好きな作品、とにかく武田鉄矢さんが歌う主題歌「少年期」が素晴らしい、後半でレジスタンスの宇宙人からの弾き語りから挿入歌に移行するシーンがめちゃくちゃ好き。
タイトルしかり、MGMのライオンから始まりETや未知との遭遇など有名SF作品をパロったオープニングの演出も中々に楽しい。
ストーリー面では長編でも基本ジャイアンの腰巾着くらいの出番で終わる事の多いスネ夫に明確にスポットが当たるのが珍しい、もっともジャイアンもそれ以上に活躍してしまうんだけど…。
キャラクター的にはゲストキャラのパピが特徴無さすぎてちょっと面白みが無かったのに対しマスコット件賑やかし役のロコロコがウザくも可愛らしく、ラスボスポジのギルモアより明らかに強敵として描かれているドラコルル等脇役が非常にいい味出てた印象でした、PCIAのクジラ戦艦とかメカニックも中々良いデザインだと思います。
良く言われるビックライト云々は突っ込んだら負けだと思っている(笑)
ラジコン戦車で戦うのは男子の夢!?
ドラえもん(映画)シリーズ第6作。
Amazon Prime Videoで2回目の鑑賞。
原作は既読です。
スモールライトで小さくなって、人形のお家に住んだり、ラジコン戦車に乗り込んだりと、一度は子供の頃に夢想したことのある内容で、ワクワクさせられました。
自由同盟の秘密基地が襲撃された際、争いを誰よりも嫌っているしずかちゃんがラジコン戦車に乗り込んで出撃するシーンに、どうしようもない悲しみが湧きました。
戦争の残酷な一面を見たようで、戦慄しました。
ビッグライト使えばええやん!―と云うツッコミは厳禁!
[余談]
「少年期」は名曲…
非常によいが穴もおおい
子供のころから数えると数十回視聴していると思います。思い出補正が入ると評価は最高となりますが、以下のように、かなり穴が多い作品であることが残念ですので星4としておきます。
・PCIAの戦闘艇(クジラ型)の作画が大きくなったり(自動車の横幅くらいのサイズ)小さくなったり(しずかの部屋のドアの幅より小さい)
・探査球を銃で撃ったり、壊したり、怪しまれるような行動を取る。探査球の前で重要な話をする。マイクがついていたらどうするのか?
・探査球の電波の発信源に、スモールライトでわざわざ小さくなって、しかも、まだ改造していないラジコンで乗り込む。この状態では勝ち目はないと思うが、、、
・ピリカ星の猫はネズミのような生き物であるが、しずか開放の交渉時のパピとドラコルルの会話では地球の猫を猫と呼んでいる。
ビッグライトを使えばよいではないかとか、ドラミに助けを求めればよいではないかなどは、他の大部分の劇場版作品でも言えることなので、ここでは不問とします。
2021年公開のリメイク作品ではこれらの穴を埋めて、よりよい作品になっていることに期待します。
また、これまでのリメイク作品では、のび太達が敵を犠牲にする描写がことごとく修正されているので、ピリポリスで大きくなったのび太達が敵のヘリや戦車を破壊するシーンは修正が入りそうですね。しかし、反乱軍と自由同盟が戦って犠牲者が出ないわけがないので、過度な修正が入って綺麗事にされてしまわないか心配です。
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