愛染恭子の未亡人下宿
劇場公開日:1984年12月22日
解説
下宿のママとそこで暮らす学生たちの騒動を描く。脚本は吉本昌弘と「下落合焼きとりムービー」の山本晋也の共同執筆、監督も山本晋也、撮影は志村敏雄がそれぞれ担当。
1984年製作/75分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1984年12月22日
ストーリー
未亡人下宿のママ、かつは、夫の遺影を裏返すと仏壇の扉を閉め、社会に巣立ってゆく下宿生を抱いてあげた。これが未亡人下宿のお決まりの出発のセレモニーだ。下宿には国士館大学の万年留学生の尾崎を筆頭に、早稲田の鈴木、慶応ボーイの山本などがおり、新しく東大のヒロシが仲間になった。下宿生たちは恒例のスキヤキ・パーティーでヒロシを歓迎した。暫くして尾崎の後輩の佐藤も下宿の仲間となった。佐藤はオナニー狂いの尾崎と違って、家庭教師のアルバイトに精を出す勤勉学生だ。ある日、尾崎たちは下宿の風呂を壊してしまい、ママはしかたなく銭湯に行くことにするが、男湯は、かつの裸を覗こうとする男たちで満員となってしまう。下宿に佐藤の父親が訪ねて来た。かつは佐藤の父が亡き夫にそっくりなのに驚かされる。家出した息子がアルバイトに精出す真面目学生と聞かされ、佐藤の父は大喜び。しかし、尾崎たちがセックス産業で賑わう街を歩いていると、佐藤が電話ボックスにホテトルのビラを貼っているのを目撃する。家庭教師はウソで、尾崎に金を渡すと、父親には黙っていてくれと話す。そして、佐藤はヒロシが思いを寄せるタバコ屋のミドリちゃんとも肉体関係があり、怒った尾崎たちは、佐藤の秘密を父に話してしまい、さらに大学の先輩で大男のオカマに佐藤を犯させてしまう。数日後、佐藤は失踪してしまい、かつは田舎にいる彼の父を訪ねた。そこでテレビを見ていると、深夜番組で、佐藤が登場、オカマになったけど元気でやってるから心配するなと画面に向つて叫んだ。ある日、ヤクザが下宿にやって来た。鈴木がストリッパーでマッサージ嬢のマリアンヌに毛じらみをうつしてしまったという。マリアンヌに替って、ママがストリップの舞台に立つことになった。街中のママのファンが劇場に集まり、まな板本番では、尾崎はジャンケンに敗けて口惜し涙を流す。その夜、尾崎の思いに、ママは彼を寝室に呼んだ。次の日、未亡人下宿は何事もなかったように、いつもの朝を迎えていた。