綿の国星のレビュー・感想・評価
全4件を表示
そっとため息の猫
虫プロ制作によるキャストも、脚本も、そして音楽が謎に豪華な劇場版。
かなり後になって原作を読んでファンになった身としては、当時どんな規模のプロジェクトだったのか、皆目見当もつかない。。
まず映像で観せられると原作の世界観の異常さ(ほっぺがバラ色でフリフリワンピースの幼女が四つん這いでゴミを漁ったり男の子の顔をペロペロ舐めたりする)がより際立ってシンプルにギョッとする。
でもストーリーには引き込まれるのでだんだん慣れてくる。それで演出も的確だし、アニメに向かない方向の絵でありながら、とても丁寧に作画されている、などと理解できるようになった。
原作者がシナリオにも関与しただけあって、ちゃんと原作の大事な場面がまとめられているし、映像的にもこの世界観へのリスペクトが感じられてよかった。
一見ほんわかしたタッチなのにドライな現実感覚があったり、ちび猫とトキオ、家族との関係など、ドラマの核になる部分も表現されている。座組の豪華さだけではない、レベルの高いアニメ化だった。
ただ、惜しむらくは背景。技術的にもイマイチだし、なにより質感が決定的に大島弓子的じゃない。
セルの絵柄はかなり原作に寄せているだけに、背景もそれにフィットするスタイルにしてほしかった。
アニメのセーラームーンみたいにもっと省略を生かして少女マンガらしい透明感の出せる会社に発注してくれたら作品としての評価もより高かったかも知れない…と何十年ごしのないものねだり(ため息)。
この季節に観せてくれてありがとう
遠い遠い昔
劇場でみたこの作品
大島弓子さんが大好きで、もちろん今も大好きで
思いがけず、今日観られることがほんとに嬉しかったです。
原作の全巻の中からのいろんなエピソードが入っています。
当時、大幅にデフォルメされた感があまり好きではなく、ショックだった感がありましたが、
もうそんなことはどうでもいい笑
この時代にこの作品をスクリーンで観られたことが嬉しかったです。
「なんとすごい なんとすごい季節でしょう」
ラストのあのシーンは、今の季節にぴったりなのです。
この季節にこの作品を上映してくれるなんて、なんてニクいことする映画館なのでしょうか、ありがとう!
「ブルーハート」が来生えつこさんってこと知らなかった
ほんとにいい歌なのです。
最後のこの歌を聴きながら、一番後ろの席でおいおい泣いていたのは私です、ごめんなさい。
安らかに♥我が『チビ猫』
このアニメは初見ではないが、大島弓子先生はサイエンス風のフィクションは余り描かなかったと思う。また、LaLaに連載していたが、定期連載じゃなかったので『花とゆめCOMICS』で読んくらいだった。それでも、当初からキャラクターは知っていた。ネコ耳の元祖なお話。日本に於けるゴスロリファションの元祖でもあるのかなぁ?
また、
トキオはあのグループではなく、沢田研二さんのTOKIOである。
沢田研二さんが元旦から「TOKIO」をリリースしたのを覚えていた。
このCOMICSの『ラフィエル』が里見八犬伝の『玉梓』に似ていると当時は思った。
因みにテレビを見ていた時は旧国営放送のネコの番組見ていたが、本来は犬系の狼派で、しかも、一匹狼的に憧れていた。猫と対局にあるように思われるかもしれないが、以外と似ている。だから、猫は嫌いじゃない。但し、ヘミングウェイの飼い猫の悲惨なお話を聞いてから、猫から遠ざかっている。我が両親は僕が拾って来た猫を飼っていた。このアニメと名前が同じ『チビ、チビ猫』だった。
全4件を表示