カルメン(1931)

解説

セシル・ルイスが監督した映画で、プロスペル・メリメの小説「カルメン」の映画化。主演者はマルグリット・ナマラ、トーマス・バーク、ランス・フェアファクス等である。音楽はマルコム・サージェントが編曲指揮した。

1931年製作/イギリス
原題または英題:Gipsy Blood

ストーリー

美しいジプシー女カルメンは密輸入者ダンカイロの手先となって、セヴィラの煙草工場で働きながら美貌を種に町の守備兵に近づき、密輸入に大事な情報を手に入れていた。ホセという真面目な兵士をカルメンは憎からず思っていたが、新任の将校ズニガは何とかして彼女を手に入れようとしていた。或る日カルメンは朋輩の女工と喧嘩をしてナイフで刺した為、ホセの手に捕らえられたが彼に哀願して逃して貰った。この為ホセは罪を問われて投獄された。ズガニは罪を訊すよりも彼女を得る為に手を尽くして遂にカルメンを捕らえた。しかし彼女は色仕掛けでそのまま釈放して貰った。ズニガは色々とカルメンの機嫌をとるが、彼女は獄中のホセに心を惹かれているので感じなかった。一方ホセも牢獄で彼女のことを思い続けていた。やがて彼が自由の身となって城壁の警備についている時、密輸入の手引きをしているカルメンと再会した。彼は女の情熱にひかされ、脱営してリラス・パステアの酒場で逢う約束をした。約束の夜酒場にはズニガが将校や女達に取り囲まれて飲んでいた。そこへ闘牛師のエスカミロもやって来てカルメンに言い寄ったが、ホセを待つ彼女は従わなかった。夜更けてホセが忍び込んで来た。そして引帰したズニガに発見され、彼と争った挙げ句、遂にズニガは刺殺されてしまった。大罪を犯したホセはカルメンに連れられて密輸入者一味の山の隠れ家に逃げたが、そこも守備隊に襲撃され二人は漸く小さな町に逃げて隠れていた。しかし奔放なカルメンにはその生活は長く耐えられなかった。市場で再会したエスカミロと会う為毎日外出を続けていた。ホセは日々に変わっていくカルメンの冷たい態度に唯々嫉妬の炎を燃やすばかりであったが、彼女の相手がエスカミロである事を突き止め、晴れの闘牛競技の日に競技場へ這入ろうとするカルメンを刺してしまった。場内では人々がエスカミロの妙技に熱中している時、ホセは冷たく横たわったカルメンの美しい屍体を後に警官に曳かれて行った。

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