快傑ゲクラン

劇場公開日:

解説

フランスでベスト・セラーとなったロジェ・ヴェルセルの歴史小説の映画化で、作者自ら新人監督ベルナール・ド・ラツールと協力脚色し、台詞は作者が執筆した。監督にはド・ラツールが「ルイ・ブラス」のピエール・ビヨンの指導のもとに当り「流血の港」のニコライ・トポルコフが撮影し、同じくモーリス・ティリエが音楽を作曲した一九四八年作品。主演は「グレート・ワルツ」「フロウ氏の犯罪」のフェルナン・グラヴェで、「どん底」のジュニー・アストル、「幸福の設計」のノエル・ロックヴェール、コメディ・フランセーズのジゼール・カサドジュ、ケッティ・ガリアン、ハワード・ヴァーノン、ミシェル・サリナ、ジェラール・ウーリ等が助演する。

1948年製作/フランス
原題または英題:Du Guesclin
劇場公開日:1949年12月

ストーリー

十四世紀の初め頃、豪族デュ・ゲクランの長男ベルトランは、母にうとまれるほどの乱暴な少年として成長したので、一人前の若者となる頃には、腕っ節のすぐれて強い猪武者となった。レエヌの城で騎馬試合が催された時、無名の騎士が出場し相手をことごとく打負かした。その相手方にロベール・ドゥ・ゲクランが立向かうと、その無名騎士は矛を交えず、かぶとを抜いだ。見ればベルトランであった。衆人歓呼の中に父は我が子ベルトランに接吻した。こうして勇名を近在にひびかせた彼は、忠僕ジャギュと共に土賊を討伐したが、母の死を聞くと帰宅し一度も愛されたことのなかった母の臨終の床に膝まずいた。その後フロワのシャルル公によって、シュヴァリエに任ぜられ、一介の組頭だったベルトランは、ここにフランス軍の一隊長デュ・ゲクランとなりイギリスのカンタベリー伯の軍を破って功を立て、捕虜となっていた弟オリヴィエを自由の身とした。その夜パンチエーヴル伯爵夫人の宴に出席した彼は、星占いの女予言者ティフアヌに紹介された。彼女はデュ・ゲクランが英雄的な将軍になると占い、彼に恋するに至った。その後彼女と結婚して幾ばくもなく、太子からの召喚状が来た。初めてフランス軍の先頭に采配を取ったデュ・ゲクランは連戦連勝したので、太子は王位に即きシャルル五世となった。その後オーレイで捕虜となったこともあったが、王は四万フランの身代金を出して彼を迎えた。王は彼に匪賊グランド・コンパニイ討伐を命じ、デュ・ゲクランは奮戦して、賊徒を降伏させ正規のフランス軍に編入させた。彼はイギリスの猛将エドワード黒太子と戦って利あらず、再び捕虜となった。フランスは莫大な身代金を払って彼をパリに迎え、王は彼を元帥に任じた。夫の栄誉を喜びながら、ティフエヌは「東から来る若い乙女に」と云って、指輪を彼に托して死んだ。十年後、ランドンの新城を包囲している時、陣中病を得て世を去った。臨終に彼は元帥刀と共に指輪を王に贈った。このティフアヌの指輪は、シャルル七世の手から予言通りに東から来た若い乙女ジャンヌ・ダルクに与えられたのであった。

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