ガスの灯り

解説

パトリック・ハミルトンの評判の戯曲を映画化したものであって、A・R・ローリンソンとブリゲット・ローランドが脚色し、ソロルド・ディッキンソンが監督に当った。撮影はバーナード及びシリル・ノウルズの両名である。主役はダイアナ・ウィニャードとアントン・ウォルブルックで、ウォールブリュックはルビーを求めるために半ば気の狂った夫に扮し、奇怪な性格的演技を示している。その他の出演者は、カスリーン・コーデル、ロバート・ニュートン、フランク・ペティンゲル、ジミー・ハンリー、等である。

1940年製作/イギリス
原題または英題:Gaslight

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0【この優れたるオリジナル作品有りて、優れたるイングリッド・バーグマン主演でハリウッドリメークされた作品ありき作品。映画の正の連鎖を感じさせる作品である。】

2024年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■20年前にバーロウ夫人がルビーの宝石目当てに殺され、犯人は宝石を見つけられぬまま逃走した。
 以来空き家だったその家にポールとベラという夫婦が越してきた。妻のベラは物忘れと神経過敏に苦しんでいたが、夫のポールはなぜか毎晩隣のアパートに通っていた。

◆感想

・今作のストーリー展開はイングリッド・バーグマン主演でハリウッドリメークされた作品とほぼ同じである。
 だが、ドラマティック性ではハリウッド作品が長けるが、今作の滋味深い作品のテイストも好きである。

<映画って、優れたるオリジナル作品があり、それに触発された監督がリメイクを作る過程を私は全く否定しない。
 それは、観客動員を意図したモノかもしれないが、それでも良いではないかと思うのである。
 近作で言えば、綾野剛主演の「最後まで行く」は韓国映画のリメイクであるが非常に面白続きを読む

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NOBU

4.0なかなか面白いサイコ・サスペンス

2023年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

『ガス燈』(1944)が大傑作なので、あまり期待せずに観てみたら、なかなか面白いサイコ・サスペンス映画であった。

「どうしてもイングリッド・バーグマンとシャルル・ボワイエを思い出してしまうかな…」と思いながら観始めたら、この映画ではこの主演2人が「妻を精神的に追い詰める夫」&「精神的に追い詰められる妻」を好演していて、本作(1940年)の4年後に作られた傑作と比較する余地を与えないテンポ良さ。

オープニングも、ある部屋で座っている老婆の背後から迫る殺人者、そしてその殺人者を映さないカメラが上手くて、その後のヒッチコック映画などを思わせるような見事な場面。

その殺人事件が起こった家は長年借り手がいなかったが、ある夫妻が住み始めるが、夫は妻を「アレはどこやった?」・「また盗んだのか?」などと妻を追い詰めていくが……と、これは物語を知っていても楽しめるサ続きを読む

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たいちぃ