シリアに戦ひて

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解説

新人ジャン・シュヴリエ、「ジェニイの家」「地中海」のローラン・トゥータン、監督ルイ・メルカントンの息子で子役だったジャン・メルカントン、「巴里っ子」のエレーヌ・ペルドリエールが主演する映画で、新人監督ジャン・ポール・ポーランが監督したものである。脚本はハンガリー作家のポール・フェケテが書卸し、台詞もつけている。助演者は「背信」「沐浴」のジャン・ウォルムス、「泣き笑い千法札」のレオン・ベリエール、ポール・アミオその他である。キャメラは「とらんぷ譚」のマルセル・リュシアンが主任で担当し、音楽はピエール・デュポンが担当。

1939年製作/97分/フランス
原題:Trois de Saint-Cyr

ストーリー

伝統に輝くサン・シイルの士官学校へ、銀行家の一人息子ジャン・ル・モアヌは入営した。入営式の日に上級生のピエール・メルシエから厳しい訓練にあった。ピエールは母一人子一人の貧しい家庭に育った男である。ポール・パランは快活で明るい性格の生徒だった。或日ピエールはジャンの妹フランソワズを知って、やがて深い愛情を感ずるようになる。ポールも秘かに彼女を愛していたが、それを知って潔く諦める。それから間もなくピエールは母から銀行の破産を聞かされ止むなく退学しようとしたが、学長は彼の才を惜しみ共済組合から学資を借りてくれた。ピエールは学校を卒えると、この金を返すため望んでいた参謀本部付を諦め、シリヤに赴く決心をした。ポールとジャンとフランソワズは彼を送る会を開いたが、フランソワズは彼なしでは生きて行けない自分を悟った。それから五年の月日が経って、ピエールはシリヤのベイルウトから百キロメートル離れたアブカドゥールの守備隊長となっていたが、砂漠地帯に原住民の反乱が起ったので、ベイルウトへ援軍を求めた。その時ジャンは少尉になってシリヤへ来ていた。フランソワズもピエールの面影を抱いて一緒に来た。その上モロッコにいたポールも大尉に昇進してやって来た。そして三人は卒業して五年目に砂漠の中でめぐり合ったが、ジャンは直ちにT7堡塁を守るために出発する。間もなく土匪に襲撃されて、ポールは敵弾を受けて倒れたが、一瞬にピエールの機敏な処置で救われる。フランソワズをめぐって気まずかった二人の感情は一掃されたが、その時ジャンから救援を乞う電話があったので、ピエールとポールは直ちに機動隊を率いてT7堡塁救援に急行した。不幸にして時遅く、ジャンは機関銃座を独り守って戦死し、その死体は射落された三色旗に包まれるように横っていたのである。それから数カ月後、サン・シール士官学校では故ジャン・ル・モアヌ少尉の中尉昇進の伝達式が厳そかに行われたのであった。その席にはシリヤから帰って来たピエール・メルシエ、ポール、パランの両大尉も列し、名誉の戦死を遂げた僚友の護国の忠誠とサン・シールの精神とに今更の如く感激するのであった。銀行家ル・モアヌ氏も息子の名誉に感涙した。そしてフランソワズの兄を悼む涙も、やがてピエールとの楽しい日には乾くであろう。

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