男たちの挽歌のレビュー・感想・評価
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香港ノワールを味わう
レスリー・チャンを世に出した映画というので鑑賞。
裏切りだらけの香港マフィア社会で仁義を重んじるのは結局、主人公のホーとその弟分マークの二人だけ。ホーはテッペン近くまで登り詰めていたが、ホーが溺愛する無垢な弟は学問を究めるよりも刑事を志し、父親はホーに足を洗うよう指示したため、ホーとマークに受難の時が訪れる。
ドンドンパチパチ、山ほどのスローカット、哀愁を帯びた劇伴。「太陽にほえろ」から「西武警察」のような分かりやすい演出がイイ。映画としては黒澤作品、西部劇映画の流れ。(日本の任侠映画はリンチシーンがもっとイジイジしていそうでほとんど見たことがないので分からない…)
チョウ・ユンファとレスリーにスポットライトが当たったようだが、それに負けないくらい、ホー役テイ・ロン(長塚京三似ですね)の苦悩の滲む演技も味わい深い。エミリー・チウも可愛いかったし。
あとは、邦題も、原題より作品を語っていて、凄いと思った。
王道マフィア映画
マフィアとしての矜恃とか、男たちの絆とか、派手な銃撃戦とか、もうザ王道ってかんじだ……
レスリーチャン目当てで観たけど、やっぱかっこいいし美しいし色気あるわ。フレッシュで初々しいレスリーもいいね。
ちなみに余談やけど、主人公が芸人のかまいたち山内に似すぎてて、めちゃくちゃ気が散った笑
兄弟が主役かと思ってたらマークの方が主役やったんか、なんか劇団ひと...
兄弟が主役かと思ってたらマークの方が主役やったんか、なんか劇団ひとりに見える(笑)
えっ、でも続編どうなんの?
マシンガン、撃ってみたい(笑)
スタチャン無料放送
すんごい綺麗に鼻血出よる。
刑事を目指す弟のために裏社会から足を洗おうとした矢先、裏切りによって警察に捕まってしまったホーが出所してから何とか足を洗おうとするも色々と巻き込まれてしまう話。
香港ノワールの原点という謳い文句に釣られて見て、やはり最高に面白かった。奇抜なアクションはもちろんだけど、やはりこの時代らしい音楽が好きだわ。わっかりやすく悲しい曲調になったり、大袈裟に場面を煽ったり、音楽が楽しい。
そして完全に主役を食ってるマーク役のチョウ・ユンファよ。彼の魅せる全ての表情に私は惚れた。最初ブイブイいわせてるいかつい男から一転、足が悪くなって落ちぶれてしまったマークがホーと再開した時に思わず泣いてしまうあの表情!思わずこっちも泣きそうになった。
ラストのガンアクションでホーを助けに戻ってくる時の不敵な笑みに、死に際キットの頬を優しく触る手!あぁ全部が美しい。笑
そんなマークを引きたてているのも真っ直ぐを貫く主役のホーと兄にて真っ直ぐすぎる弟のキットに、オフビートにずっと悪人な元部下、4人が良いバランスでそれぞれ良い味出してるからなのよね。
そんで片目にガーゼつけてマシンガンぶっぱなしてるのがジョン・カーペンターの『ニューヨーク1997』みたいと思って見てたら、なんか音楽もジョン・カーペンターっぽく聞こえてくる。
やっぱり笑えるところもあって、マーク顔面殴られて鼻血がブシャーーと綺麗に出るとことか、さっきまで瀕死だったのにマーク撃たれた瞬間にムクっと起き上がるホーめちゃくちゃ面白かった(笑)あんた全然動けるじゃんよ(笑)
男たちのヒロイズムの極み
この手の映画への偏愛は理屈じゃないとしか言いようがない。
親友としての絆、兄弟、肉親の絆、そして足抜けさせてもらえない裏社会の呪縛が描かれる。
兄弟、親友、これらの絆がなければ彼らはもっと楽に生きられたかもしれない。
でも、誇りを失って生きるのは嫌だとマークが言うように、絆や誇りを失えば人は生きるために必要な何かを失うのだろう。
ホーの耐える男のヒロイズム、マークの滅ぶ男のヒロイズム、この二人の個性の差が堪能できる。ボートのUターンからのチョウ・ユンファの男っぷりがたまらない。あそこからずっとヒロイズムの極み。
そして見過ごせないのはホーでもなくマークでもなくキットでもなく、タクシー会社の社長の真っ当な道を選び続ける生き方のかっこよさ。いろんな男たちのヒロイズムを堪能できる贅沢な作品
べつに観なくてもよかった
評判になった映画なので、もっとクオリティーの高い、重厚な作品を期待して映画館に足を運んだのですが、違いました。
キャラの濃い男たちと、彼らが織りなす物語を観ていると、脂っこいものを食べ過ぎたときのようにちょっと胸が悪くなっちゃいました。
まあチープさと、アクションシーンの迫力は、じゅうぶんに味わえましたが……。
というわけで、人生の残り時間が少なくなった中年以降の方には、あまりオススメできません。
この世で観るべき映画はほかにたくさんあります。
切なすぎる
DVDも持ってるが映画館で観るのは初めて。今までは派手なガンアクションと、ホー兄弟の葛藤にばかり着目していたが、今回はなぜか、マークの根無し草ぶりに目を奪われた。
"Better Tomorrow"(英題:よりよい明日)とは、ホーとキットにとっては難しくても現実の願いだが、マークにとっては「當年情」(ED曲:あの頃の想い)をもう一度取り戻すことであり、ホーの気持ちを考えればそれが実現しないことも分かっている、それでもそれしか人生を賭けるものがないというやるせなさ。
駐車場での再会から先、マークが出るたびに泣いていた。名作。
何十年ぶりかで観てしまいました
以前ビデオ?で観た切りで、その時の印象だけが残っていた作品
あらすじも忘れていましたが、話が進むにつれて思い出していく快感
チョウ・ユンファが未だ嫌味が無い時代の代表作
しかし、本来の主役は彼じゃないんだろうな
もう一回見たくなりました
ジャンルスタンダードを築いた
2022年劇場鑑賞31本目 傑作 77点
劇場にて4Kリマスター版を鑑賞。
古い作品なので配信で観れますが、今作はちゃんと劇場で鑑賞できて良かった。
まず物語の組み立てが上手い。そして日本国外の作品だと役者さんの顔の判別がつきづらくいつも苦戦しますが今作はそれがなかったからよかった。
観葉植物に拳銃を隠すシーンはもう今作の代名詞と言えるシーンで、他にも印象的なシーンが多い。
この手の作品はわたくしの背骨であり今もこれまでもこれからも一番好きなジャンルですが、それのスタンダードを気づいただろう今作を現代の画質で劇場で観れて良かったです。
是非。
今作るのなら〝女たちの挽歌〟
この有名な邦題は昔からよく馴染んでいたのになぜか見逃してきた映画です。
なるほど、色々なところで語られているように今見ても間違いなく傑作。
斬新性だけなら、後から作られた映画によって上書きされていくので、どことなく色褪せていくものですが、そんなことを考えている間もなく引き込まれていくのです。
たぶん、3人が3人とも泥臭いからです。
格闘技的にも拳銃の使い手としても特別優れているわけでもないのに強い。なぜか。
それは決断の強さ。
やるならやると決めた時の揺るがなさ。
そういう強さをホーとマックが見事に体現し、お子ちゃまだったキットも理屈でなく身体的に身につける。
男が男らしさを追い求める、それを口に出してもジェンダー的な配慮が要らない時代。
ノワールと言われる分野の映画は、どうしてもギャング系が主流で、男たちが血で血を洗う、そんな危険な世界から抜け出せない男を見守るしかない女、犠牲になるしかない女。
そういう図式があるので、〝今〟を舞台にしたものは作れない気がします。作れたとしてもスターウォーズに出てくる酒場みたいに科学技術と関係なく、雰囲気はレトロ。
今の20代の若者が見たらどう受け止めるのか。
ちょっと気になるし、聞いてみたくなりました。
ジェンダー的配慮なしで最後にひとこと。
タクシー会社の社長❗️
あなたこそ男の中の男でした。
昔の興奮があっという間に蘇る
大学生の時、レンタルビデオで鑑賞してたちまち虜になった作品。見終わった後、友達を電話で呼び出して、もう一回見て、興奮を分かち合った。
その『男たちの挽歌』が4Kリマスター上映されるというので、楽しみにしていた。冒頭に流れるテーマ曲を聞くだけで、最初に見た時の興奮が蘇ってくる。イケイケだったマークとホーが、落ち目になって受ける屈辱をためにためて爆発させるラストのカタルシスは、チョー気持ちいい。このシリーズを全部4Kレストア上映して欲しいな。
それにしても、チョウ・ユンファの真っ赤になった顔は、劇団ひとりに似てるな。
古い映画を映画館で観るのも👍
香港と台湾を舞台とした反社会的組織のストーリー。僕は反社会的勢力を否定派ではない。よっぽど自民党政権の方がヤクザより頼りない…。それに日本の舵取りも中途半端で、この映画でも出てくる警察のような国家権力の後ろ楯がないと何も判断できない輩。一度こういった組織に政治をさせてみるのも良いかも🎵
友情と兄弟愛がテーマ。今こんなに友情や兄弟愛を大切にする人はいるのかな…。裏切り、裏切られが当たり前になった現代人に是非とも観て欲しい。金では買えない見えないモノ。絆を再認識させられた!
タイトルなし
何度も家で観ている作品だが、映画館で観るのは初。そして、ストーリー全部わかってるのに泣ける。
4K感は、まるでないのが、まあ。
ラストバトルで戻ってきたマークの笑顔、やはりカッコいい。
やはりホーとマークのイチャイチャは良いね。
当時の香港や台湾映画の、余韻ゼロの終わり方に懐かしさ。
2024/08/31
2年半ぶりに4K版を再鑑賞。
やはり画質は…
キットのせいでジャッキーのメンタル滅茶苦茶だよな。脚本が滅茶苦茶なわけ…じゃなく…
何度観ても同じとこで泣いちゃう。
で、男たちの挽歌IIの4Kは、まだですか?
もっと早く観たかった
この漢臭さ、当時は新鮮だったんだろうなぁ…と頭では理解出来るのですが、やはり今の時代に初めて観た身としてはどうやっても凡作感が拭えませんでした。
リアルタイムとは言わないまでも(公開当時は小学生でしたので)、もっと早く観ておけばしっかり衝撃を受けられたんだろうなぁ…
感無量
ようやく劇場で観れた。ビデオやDVDでは何回も観てきたけど、唯一映画館鑑賞がなかなか出来なかった。
この作品を知ったのは、丁度香港アクションブームがおちついた94、5年頃、中古店で何気なく手に取った瞬間からずっと思い入れの強い作品です。
敢えて作品のことは触れません。
アットホームハードボイルド
初めて鑑賞。ハードボイルドアクション系なんだけど流れる音楽が、ね。80年代の日テレ系ドラマを彷彿とさせるような。マークも劇団ひとりにしか見えな~い。古き良き80年代。バンザーイ!
時代を感じさせない、ことはないかな。
なつかしいあの時代。
チョウ・ユンファが人気出たのがよくわかる。
かっこいい。
音楽、映像、今見ると時代を感じさせる。
ガン・アクションシーン以外のドラマ部分の演出はいかにも当時の香港映画。
タクシー会社に乗り込まれて我慢するところは、東映の任侠映画。
もっと観ていたいと思うくらいで終わったのがよかったのかな、もっと作ってくれたから。
今の映画や小説はディテールにこだわって長すぎる。
こういうのを観ると、午前十時の映画祭の選定は素晴らしい。どの作品も時代を感じさせないですよね。
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