「今作るのなら〝女たちの挽歌〟」男たちの挽歌 グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
今作るのなら〝女たちの挽歌〟
この有名な邦題は昔からよく馴染んでいたのになぜか見逃してきた映画です。
なるほど、色々なところで語られているように今見ても間違いなく傑作。
斬新性だけなら、後から作られた映画によって上書きされていくので、どことなく色褪せていくものですが、そんなことを考えている間もなく引き込まれていくのです。
たぶん、3人が3人とも泥臭いからです。
格闘技的にも拳銃の使い手としても特別優れているわけでもないのに強い。なぜか。
それは決断の強さ。
やるならやると決めた時の揺るがなさ。
そういう強さをホーとマックが見事に体現し、お子ちゃまだったキットも理屈でなく身体的に身につける。
男が男らしさを追い求める、それを口に出してもジェンダー的な配慮が要らない時代。
ノワールと言われる分野の映画は、どうしてもギャング系が主流で、男たちが血で血を洗う、そんな危険な世界から抜け出せない男を見守るしかない女、犠牲になるしかない女。
そういう図式があるので、〝今〟を舞台にしたものは作れない気がします。作れたとしてもスターウォーズに出てくる酒場みたいに科学技術と関係なく、雰囲気はレトロ。
今の20代の若者が見たらどう受け止めるのか。
ちょっと気になるし、聞いてみたくなりました。
ジェンダー的配慮なしで最後にひとこと。
タクシー会社の社長❗️
あなたこそ男の中の男でした。
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