流血軍団
解説
ベン・ランデック氏とアーサー・シャーリー氏との合作舞台劇をイアン・ヘイ氏が改作したものから、エリオット・スタナード氏が脚色し、それによってノーマン・ウォーカー氏が監督したものである。主役はウォルター・バトラー氏で、それを助けてヘンリー・ヴィクター氏と「クオヴァディス」「恋は盲目」出演のリリアン・ホール・デイヴィス嬢とが重要な役を演じている。(無声)
1910年製作/イギリス
原題または英題:Tommy Atkins
ストーリー
1895年、エジプトのスダン地方で暴徒に襲われイギリスの駐屯軍が全滅した。この時、イギリス隊長ウィルスンは一人息子のハロルドを商人メイスンに託して危難を免れさせた。イギリス本国のウィルスンの邸では、留守居のペザートンはウィルスン父子の死を信じ、己れの子ヴィクターに跡を継承させ様とした。そしてハロルドが現れた後も、メイスンを買収して己が計画を進めて行った。何年かの後、ハロルドもヴィクターも立派な青年となり、二人は二人と同じ邸に育てられたルスという乙女に互いに恋した。その時もペザートンは我が子のためにはハロルドをルスから遠ざけようとした。その後、ハロルドはルスとヴィクターとの恋の語らいを眺め、己が恋をあきらめて家出し、トミー・アトキンスの名の下に身を軍籍に投じた。所が、ある日、ヴィクターは己れが正しい後継者でない事を知り、父の死と共に邸を出た。そしてエジプトの地で、再び彼はハロルドと邂逅した。二人の間にまた美しい愛がめぐって来た。彼等は昔の義兄弟に還った。その時、彼等の守る城砦は暴徒に襲われた。死力を尽くした城砦の防戦も効なく、応援軍が到着した時には、ハロルドを残す他、全部が戦死していた。哀しくヴィクターの亡骸を葬った後ハロルドはイギリス本国に帰った。そしてルスと結婚した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ノーマン・ウォーカー
- 劇化
- イアン・ヘイ
- 脚色
- エリオット・スタナード
- 原作戯曲
- ベン・ランデック
- アーサー・シャーリー
- 撮影
- ルネ・ガイサート
- C. Friese Green