解説

ドイツ戯曲家ゲルハルト・ハウプトマン氏の近代劇『鼠』を映画化したもので、主役は「アルゴール」「カラマーゾフ兄弟」その他出演のドイツ名優エミール・ヤニングス氏、及びルチー・ヘーフリッヒ嬢である。無声。

1921年製作/ドイツ
原題または英題:The Rats

ストーリー

ベルリンの東北隅の古い貸長屋の屋根裏は市立劇場の衣裳部屋俳優志望者の養成所となっていた。その建物の中に住む左官ヨーンの妻はこの衣裳の管理と掃除とを引き受けていた。ヨーンの弟の無頼漢ブルノーが一日またまた警察から逃れて彼女の所へ逃げ込んで来た。親身の彼女は彼を屋根裏に隠してやった。彼女の夫ヨーンは人好しの男で、一人の子供が病死したのでひどく子供を欲しがっていたが、折りからハンプルヒへ出稼ぎに行っている妻から妊娠の報を聞いて喜んでいた。しかし妻はそれが誤りであった事を間もなく知ったが、今更夫にそれを知らせて失の憂を失を失うのを恐れ、ちょうどオランダ生まれの女ポウリンが妊娠して窮していたので、彼女を己が住居で産をさせ金を与えて子供を貰い受け、子供の顔見たさに帰ったヨーンの前を繕った。しかしポウリンは恩愛に惹かされて子供を煩く返して貰いに来た。妻は夫の愛を失うを恐れあくまでこれを拒み、遂に弟ブルノーを頼んで彼女を説得させようとした。無智な無頼漢ブルノーは事を聴きいれぬポーリンを姉の為という単なる気持ちで殺してしまった。女の死体が発見され弟のブルノーが捕えられた時、憐れな正直なヨーンの妻も窓から街路に飛び降りて無惨に死んでいった。

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