ユーゲン・オネギン

ドイツ
原題または英題:Eugen Onegin

ストーリー

オネギンは千八百年代のロシア貴族の家に生れ青年時代は上流の若者の常として一種の享楽児の如く、彼の周囲に起る多くのロマンスにも何等真面目な恋を味う事なく、空しく若者の日を過した。彼は友人レンスキーとの決闘以来少時外国に去っていたが年経て再び本国に帰った時、たまたま旧友グレーミン伯爵の宴会に招かれ、その昔の恋人タチアナが伯爵の夫人となっているのを見、不徹底なりし昔の恋愛の情はここに始めて真剣に燃え立った。しかし既に人妻たるタチアナを如何ともする能はず彼は再び淋しき心さを抱いて故国の地を去った。老年に及び三度故国に帰り来った時には既にタチアナも未亡人となっていたが、燃え尽したる灰燼に恋の芽の萌すべくもなく、二人は唯親しき友として余生を送った。

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