因縁の指環

解説

ドイツオリンピア会社の製作になり、ダイツ映画発売会社が発売したものである。原作は昨今しばしば紹介されるハンス・ガウス氏、主役はドイツレッシング座のダグニー・セルヴェス嬢である。その他には「蛇身の舞」出演のグスタフ・アドルフ・セムレル氏や、現今独立して売出している美人ヴァイオレッタ・ナピエルスカ嬢等その他も実力ある腕達者揃いである。無声。

ドイツ
原題または英題:The Adventures of the Marchioness of Koenigsmarck

ストーリー

エゴンというある連邦の秘書官が重要書類を己の心寄する舞姫に盗まれた時、その舞姫の侍女ドラはエゴンを恋するところから取り返して彼を助けた。この時彼は礼の印に認め入りの指環を彼女に与えたのである。やがてドラはその書類を狙う秘密結社の団長の後立てで、二年の後に男爵未亡人として社交界に謳われる様になった。エゴンはふとした事からこの未亡人と知り合いとなり、昔のドラと知らずして彼女を恋し結婚の日も決まったのである。しかるに腹黒き彼の一友人が彼女の前身を明し彼にその結婚を破約せしめた。失恋せる彼女は既にエゴンの子を宿し、しかも秘密結社に関係ありとして国外放逐を命じられたのであるが、時の連邦の若君の彼女に意あるを利用し放逐を脱れ、あまつさへ再び伯爵夫人の名を以て再び社交界に乗り出した。しかしそれも束の間で、彼女の昔の女主人なる舞姫と彼女を誤解せるエゴンとの為に満座中に恥辱を受け社交界から葬られてしまった。数年を経た。エゴンと同じ名を名乗る愛児を昔貰った指環と共に里子にやったドラは片田舎の女給仕に身を落としていたが、又も例の舞姫に再会し遂にこれを打ち斃した。その罪から遂に投獄され病いを得て既に命短きを知り病院を脱れて愛児が許に到ったのであるが、小エゴンはあたかも時の州長官となったエゴンの邸へ記念の指環が因で引き取られていた。かくて親子三人はここに幾多不遇の運命を経て再会し永き誤解も解け、ドラが男に対する潔き熱愛は酬われたのである。

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