偉大なる野獣
劇場公開日:1956年4月27日
解説
この映画はメキシコのレスラー達を扱ったもので、監督のチャーノ・ウルエータはアマチュアのレスラーをしたことがある。ダヴィッドを演じるクロックス・アルヴァラードは前ヨーロッパ・チャンピオンで、後俳優に転向し「情熱のしぶき」ではロッサーナ・ポデスタの相手役を勤めている。カルロスを演じるウォルフ・ルビンスキもプロ・レス出身。ミロスラヴァはメキシコの人気女優である。
1952年製作/メキシコ
原題または英題:La Bestia Magnifica
劇場公開日:1956年4月27日
ストーリー
メキシコ市の下町で幼い頃から兄弟のように仲よく暮して来たダヴィッド(クロックス・アルヴァラード)とカルロス(ウォルフ・ルビンスキ)はプロ・レスラーになることが生涯の夢だった。ダヴィッドの恋人テレシータ(イルマ・ドランテス)の働いている洗濯屋の別室をメキシコ一の練習場だと云って二人は毎日のように激しい練習を続ける。これをコーチしたのが今は落ちぶれているが一度世界選手権を取っていたマラヴィーヤだった。ところが或日、マラヴィーヤは余り熱を入れすぎダヴィッドの頭に猛烈なパンチを喰わせてダヴィッドはふらふらになる。有名なマネージャーのアギラールが目をつけ誘いの手をのばして契約するその夜、高級なキャバレーに二人を招き、浮気な女将のメーチェ(ミロスラヴァ)を紹介する。二人は連戦連勝した。遂にエルドウゴとカヴェルナリオというしぶといファイターとタグ・マッチをすることになる。激戦の末、ダヴィッドとカルロスが勝利を得る。スタアになったダヴィッドにメーチェの誘惑の手が迫る。ところが彼はメーチェの浮気なのをみすかし、つれなく扱う。彼女はダヴィッドが意のままにならぬのを怒り、カルロスに取入り、カルロスの心を掴むと、ダヴィッドの悪口雑言を云い、彼をしてダヴィッドを憎むように仕向ける。二人の間は次第に冷却し、二人が対戦した折に、カルロスはダヴィッドの急所、頭に猛烈なパンチを入れ続け試合続行を不可能にしてしまう。こうしてカルロスはメキシコ・ミドル級選手権を獲得し、メーチェを自分の情婦にしてしまう。ダヴィッドは病床ではじめて、カルロスの友情の裏切りを憎悪する。体力が回復するとダヴィッドは、リターン・マッチを申込む。再起不能と思っていたファンは驚いた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- チャーノ・ウルエータ
- 脚本
- チャーノ・ウルエータ
- 原作
- ネフタリ・ベルトラン
- 撮影
- Agustin Jimenz
- 美術
- グンテル・ヘルソ
- 音楽
- Joes de la Vega
- 録音
- James L. Field
- 編集
- ホルヘ・ブストス
- 技術顧問
- チャーノ・ウルエータ