廃墟の欲望
劇場公開日:1966年4月22日
解説
マイケル・フィッシャーの原作を「わらの女」のプロデューサー、マイケル・レルフが脚色「紳士同盟」のバジル・ディアデンが演出した青春社会ドラマ。撮影は「ギャング情報」のレジナルド・ワイヤー、音楽はチャールズ・ブラックウェルが担当した。出演は、マイク・サーン、「蜜の味」のリタ・トゥシンハム、バーナード・リーほか。
1963年製作/イギリス
原題または英題:A Place to go
配給:ヘラルド
劇場公開日:1966年4月22日
ストーリー
ロンドンの下街。ここで生まれ、ここで育った根っからの労働者、リッキー(マイク・サーン)はそんな若者だった。彼の夢は、いつまでもタバコ工場の労働者ではなくいつかは重苦しい灰色の空から逃れて、明るい太陽と自由のある所へ旅立つことだった。クリスマスの夜、兄ジム(デイヴィッド・アンドリュース)の妻ベッチーが出産して大騒ぎになった。この街とこの家から脱出するために、彼は大金を手に入れたかった。タバコ工場の製品を盗み出す計画に加わったのも、一回きりの賭けだった。仲間の一人チャーリーと会った時、彼と一緒にいた男の子のようななりをした奇妙な女キャサリン(リタ・トゥシンハム)に、彼はすっかり魅了されてしまった。工場強盗の計画は着々と進められ頭目格のジャックは、リッキーに命じて兄のジムも参加させた。製品を運ぶためにトラックの運転手が必要だったし、ジムもまた金がほしかった。その頃彼らの父マットが心蔵発作を起こしてあっけなく死んでしまった。決行の日、家族のことを考えてジムは仲間から抜けたので、リッキーは兄に無断で車を持ち出した。だが結局、工場強盗は見事に失敗した。失敗の原因をリッキーのせいにしたチャーリーたちが、ジムの車に火をつけ、それを消そうとしたリッキーは全身大やけど。彼が病院に入っている間、家族は新しい団地に引越した。住みなれた古い汚い街は都市計画で取りこわされたのだ。病院を出たリッキーは、チャーリーのいる酒場へ行き、大げんかをやって二人は逮捕された。翌朝、簡易裁判で原因をきかれたとき、リッキーは「自分の婚約者に手を出したから」とうそをついたにもかかわらず、キャサリンは、うれしそうに彼の言葉を肯定した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ベイジル・ディアデン
- 脚色
- マイケル・レルフ
- 原作
- マイケル・フィッシャー
- 製作
- マイケル・レルフ
- 撮影
- レジナルド・ワイヤー
- 音楽
- チャールズ・ブラックウェル