巨艦いまだ沈まず

劇場公開日:

解説

バリアントというのは英国海軍の不沈戦艦の名でこれを沈めようとするイタリアのフロッグメン達と、艦を守る英軍とのヒューマニズム海戦もの。ロベール・マレの戯曲を「或る種の愛情」のウィリス・ホールとキース・ウォーターハウスの脚本「SOSタイタニック -忘れえぬ夜-」「黒い狼」のロイ・ウォード・ベイカーが演出した。クリストファー・ウォーレンが音楽を、「桃色株式会社」のウィルキー・クーパーが他の場面を、水中シーンをエジル・ウォックスホルトがそれぞれ担当した。出演者は「南海漂流」「黒い狼」のジョン・ミルズ、「幸福への招待」のロベルト・リッソ、「海賊黒鷹」のエットレ・マンニ「山の上の第三の男」のローレンス・ナイスミス、他にロバート・ショウ、ダンサーのジュリー・メンデスなど。

1962年製作/イギリス
原題または英題:The Valiant
配給:大映
劇場公開日:1963年11月16日

ストーリー

第二次大戦中のある夜、地中海の要港アレクサンドリアに停泊中の英国の戦艦バリアント号は出動を控え、諜報部を通じてイタリアのフロッグメンがこの巨艦に機雷を仕掛けるという情報をキャッチし、厳重な警戒を施いた。一方、暗夜の海底ではイタリアの潜水艦から人間魚雷を駆って防潜網、機雷源を巧みにかわし、時限機雷を艦体の壁に設置して必死に脱出をはかったが、バリアントの探照灯が彼等の姿を見つけ、二人のフロッグメンが捕えられた。ルイジ(エットレ・マンニ)と重傷を負ったエミリオ(ロベルト・リッソ)で、勿論機雷のことについては口をつぐんだままであった。急挙潜水夫が出動したが、暗夜のため捜索は困難を極めた。艦隊司令長官(ローレンス・ナイスミス)は全員退艦を指示したが、モーガン艦長(ジョン・ミルズ)は何とかバリアントを救おうと一計を案じ、二人を船底の倉庫に監禁、飽くまで自白を拒み、爆破されれば運命を共にすることを警告した。時刻は空しく過ぎていき、エミリオの傷は重く、弱りつつある状態を見て、軍医やフィールド中尉(ロバート・ショウ)はモーガンを非人道的だと考えた。ルイジはモーガンに面会を求め、機雷を仕掛けたと話し、彼等共にこれ以上艦に止まることの無益を説いたが、設置した場所、爆発時刻については口を割らなかった。モーガンは全員に退艦命令を下した。然し、一るの望みを抱いて数名が止まり、自白を待った。緊迫した数刻が流れた。観念しかけたとき、通風孔からもれてくる二人の会話に愕然とした。爆発までに三分しかないのである。モーガン達は船底の二人を救い出すだけが精一杯である--機雷は時間通り爆発した。幸い、人命は救われた。然し、モーガンはへこたれなかった。イタリアの偵察機に対してバリアントが立派に航海出来るように見せかけるため、バリアント号の甲板ではふだんと全く変らない作業が行なれた。大きくえぐられた船首を乗組員達は海中に潜って懸命の修理を続けた。やがて飛来したイタリアの偵察機は巨艦が健在なのを見て、“バリアント作戦失敗せり”と基地に打電、機首を帰した。モーガンとルイジは複雑な思いで撮影を見ていた。

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