白い道

劇場公開日:

解説

自由と希望を求めてイタリア各地を放浪する一人の少女を主人公とした小市民ドラマ。ジョルジョ・アルロリオの原案をエンニオ・デ・コンチーニが脚色した。監督に当ったのは「黄色い大地(1958)」のカルロ・リッツァーニ。撮影は「戦争 はだかの兵隊」のロベルト・ジェラルディ。音楽はカルロ・ルスティケリ。出演するのは「五人の札つき娘」のカルラ・グラヴィーナ、「テンペスト」のジェフリー・ホーン、ドメニコ・モドゥニョら。一九五九年のベニス映画祭で優秀作品賞を受賞した。

1959年製作/イタリア
原題または英題:Esterina
配給:東和
劇場公開日:1960年7月26日

ストーリー

十七歳のエステリーナ(カルラ・グラヴィーナ)は天涯孤独の少女。孤児院の紹介で農家で働いた。ある朝、彼女は貯金を持って飛び出した。まもなく追って来た農家の主人に捕まった。居合せたトラックの運転手ジノ(ジェフリー・ホーン)とピエロ(ドメニコ・モドゥニョ)に救われた。ジノとピエロは将来運送会社をやる手始めに、月賦でトラックを買った。二人は月賦の金に困っていた。エステリーナは自分の貯金を貸してやった。好意はわかるが、仕事に女は邪魔だった。彼女をまいて出発したが、いつの間にかエステリーナは荷台に隠れていた。トラック旅行が始った。こんな楽しさは彼女にとって初めてだ。車がピザに着いた。そこで一人の老人から親切にされたことも、エステリーナにはうれしかった。翌日、目的地リボルノで彼女は知らずにコールガールに応募してしまった。うまく警察から逃れたものの、怒ったジノとピエロは彼女を残してトリノに向った。エステリーナはピザの老人を訪ねたがいなかった。楽しい旅行の事、ジノの面影が彼女の脳裏をかすめた。失意のはてに彼女は河に身を投げた。--病院で気がついた彼女の枕元に、ジノとピエロがたっていた。またトラック旅行が始った。しかし、エステリーナは以前ほど快活ではなかった。また彼女は河に身を投げた。懸命に介抱するジノは、エステリーナが好きだと告白した。彼女の顔に明るさが戻った。ジノは仕事のことも気になったが、彼女なしではいられなかった。ピエロも二人の結婚には大賛成だった。

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