女王さまはお若い

解説

若き日のビクトリア女王の恋を描く、ロミー・シュナイダーの出世作。女王の日記等に基いたシル・バラの戯曲から、「プリンセス・シシー」のエルンスト・マリシュカが脚本を書き、監督した。撮影はブルーノ・モンディ、音楽はアントン・プロフェス。出演はロミーのほかオーストリアのスター、アドリアン・ホーフェン、ロミーの母マグダ・シュナイダー、カール・ルドウィッヒ・ディール、ルドルフ・フォーゲルら。

1954年製作/西ドイツ
原題または英題:Madchen jahre einer Konigin

ストーリー

ロンドンのケンシントン宮殿、若いビクトリア(ロミー・シュナイダー)は母ケント公爵夫人と退屈な日々を送っていた。家庭教師のレーツェン男爵夫人(マグダ・シュナイダー)が唯一の友人だった。ある日、鐘の音が国王ウィリアム四世の崩御を告げて鳴り響いた。国王には子供はなかった。宮殿に伺候したカンタベリー大司教は、英国の王位が正式にビクトリアのものになったことを告げた。女王ビクトリアは前王の信厚かったメルボーン卿を首相に任命した。そして老首相と若い女王の間には友情が芽生えた。ケント夫人は女王の配偶者を選んだ。老首相すいせんのザックセン・コバートの王子アルバート(アドリアン・ホーフェン)もその一人だった。十八回目の誕生の前夜、女王は婚約を発表する筈だったが、姿が見えなかった。自らの手で相手を選ぼうとした彼女は、その頃レーツェン夫人を伴ってパリに向った。ドーバー海峡は嵐だった。近くのみすぼらしい宿で、女王はドイツの学生と称する一人の若者と知り合った。若者は彼女にワルツを教え、「ロミオとジュリエット」の中の言葉を引用してやさしく愛を囁いた。女王は幸せだった。若者につきそっていたランドマン教授は女王とは知らず、この“田舎娘”の出現にあわてた。女王を呼んで、若者がザックセンのアルバート王子であると打ち明け、宿から即刻姿を消してくれるよう頼んだ。内心の喜びを隠して女王は姿を消した。パーティーの当日、宮殿にかけつけた教授とアルバート王子は王座のビクトリア女王を見て驚いた。ヨハン・シュトラウスの奏する美しいワルツが流れ、二人は踊った。以前とちがった王子のよそよそしいワルツを嘆く女王にレーツェン夫人は囁いた。--女王の方が誘わなくては、と--。翌朝、再び宮殿を訪れたアルバートにビクトリア女王は求婚し、二人の間に美しく、歴史的なくちづけが交された。

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