大進軍(1957)

解説

スイスとの合作によって製作されたイタリー史劇の一篇。西暦八世紀頃のフランク王国によるサラセン征服が、「ローランの歌」にもとづいて描かれている。監督は「侵略者」のピエトロ・フランシスキ。撮影はマリオ・バーヴァとレナート・デル・フラートの共同で、音楽をフランチェスコ・ラヴァニーノが担当している。出演するのは「大遠征軍」のリック・バッタリア、「崖」のロレーラ・デ・ルーカ、「挑戦」のロザンナ・スキャッフィーノ、ファブリツィオ・ミオーニ等。製作カルロ・ベッシイ。イーストマンカラー・ガンマースコープ。

1957年製作/イタリア・スイス合作
原題または英題:Orlando ei Paladini di Francia

ストーリー

八世紀末、フランスとスペインの両国は、長い戦争に疲れきっていた。サラセン王アグラマンテは奸計をはかり、美女アンジェリカ(ロザンナ・スキャッフィーノ)をフランス国王シャルルのもとに送って休戦を申込んだ。アグラマンテはその間に、中国に救援を頼んで敵軍を撃滅しようとした。シャルル国王のもとには十二人の有名な騎士がいた。アグラマンテは、アンジェリカによって十二人の不和を狙った。狙いは成功した。ローラン(リック・バッタリア)は十二人の中でも最も誉れ高く、王女アルダ(ロレーラ・デ・ルーカ)と結婚することになっていた。ローランはアンジェリカをめぐる十二人の不和を心配し、シャルル王に注意した。騎士の一人で才智にたけたガノは信任厚いローランや、リナルド(ファブリツィオ・ミオーニ)をねたみ、サラセン王と秘かに通じた。アルダは陣地に着く前夜、猪に襲われてリナルドに救われた。彼は彼女に愛を告白した。ガノはアグラマンテと彼女の兄アルガリアを訪ね、シャルル王が休戦を拒否したと伝えた。ローランはアンジェリカに惹かれた。彼女もまた……。ある日、アンジェリカはローランとアルダが婚約していることを知り、フランス陣営から姿を消した。パリに行ったリナルドは、援軍要請に失敗した。アグラマンテは十二人の騎士から六人を選んで、アンジェリカの兄と試合をさせ、敗けた方の軍隊が撤退するという提案をした。試合の当日--アルガリアは次々と勇士を倒した。最後のリナルドはフランスの運命を考え、ローランに身代りを頼んだ。ローランはアルガリアに勝った。ガノはリナルドの替玉のことをアルガリアに告げた。怒ったアルガリアはリナルドを傷つけた。応援に駈けつけたローランがアルガリアを倒した。そこで、ローランはリナルドからアンジェリカの変らぬ愛を知った。三人が陣営に戻るとフランス軍はいなかった。ガノはシャルル王とアルダを捕えた。ローランは王の忘れた剣をとり、サラセン軍を十二人の勇士と共に打ち破った。ローランとアンジェリカ、リナルドとアルダはめでたく結ばれ、フランスに平和が戻った。

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