道(1954)のレビュー・感想・評価
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奴は犬だ。
映画「道(1954)」(フェデリコ・フェリーニ監督)から。
名作と言われながらも、まだ観ていなかった「道」。
多くの映画ファン・関係者が綴る作品解説を読みすぎて、
やや頭でっかちになっていたかもしれないなと感じ、
私なりの感覚でメモを取り、どの台詞に引っ掛かるのか、試したくなった。
綱渡り芸人「イルマット」が、主人公の娘「ジェルソミーナ」に語る
「この世の中にあるものは、何かの役に立つんだ。
例えば、この石だ。こんな石でも何か役に立ってる」のフレーズは、
この作品の根底に流れている考え方かもしれないが、
それ以上に、インパクトがあった台詞は、同じ2人の会話でも、
主人公のひとり「ザンパノ」に対する例えだった。
「奴は犬だ。お前に話しかけたいのに、吠えることしか知らん」
会話をメモしていても、言葉が単語だけであったり、長い台詞はない。
だから、彼女に対してどうしても命令調の口調になってしまっている。
他人とのコミュニケーションが上手に出来ないがために、
彼女への想いもうまく表現出来ない、そんな彼の性格を言い当てていた。
そんな彼の不器用さ、寂しがり屋な面が、浮き彫りにされた気がする。
そして有名なラストシーン、海に佇み、天を仰ぎ、声を上げ号泣する場面、
何を感じ、何に対して嗚咽したのか、その解釈はいろいろでいいと思う。
また数年後、この作品を観た時、違った感想を持つんだろうな、きっと。
P.S.
家内は「小学生の頃、映画鑑賞会の授業で観たよ」と言ったが、
こんな悲しい話、何を学んで欲しかったのかなぁ。
人生の辛酸と、取り返しのつかなさを知った慟哭
総合:55点
ストーリー: 60
キャスト: 65
演出: 65
ビジュアル: 60
音楽: 80
実の親からすら見放され、自分が白痴で誰からも必要とされていないという劣等感からだろうか、ジェルソミーナはとても純真で献身的である。時に人生は不条理である。働けど生活苦は続き、誰からも愛されず、精一杯の献身が実らない。
だがザンパノからすれば、金で買った奴隷に過ぎない。厳しい旅芸人の生活、報われない愛情。見ていて辛い。
そのようなことばかりあった後でザンパノが泣き崩れても、もう彼女はいない。やっと気付いたときには取り返しがつかない。
そもそも粗野で自分勝手で相手の人格を無視して奴隷のように人を扱うこの男が、私は最初からどうにも好きにはなれない。名作なのだろうが、もし彼らが自分だったらとか想像してしまうと、可哀想な人たちだね、だけで自分の中でどうも済まないのである。後味悪くてそのぶん点数も辛め。
ジェルミナは白痴ということらしいが、普通に喋ったりもしているし、解説を見るまではそうとわからなかった。いい配役なのかもしれないが、そこは気になった。
とっても悲しい
不思議な世界を観終えて、込み上げてくるのは悲しみ以上の何か。
粗野で哀しい浮草暮らし
自分の人生=道 を考えさせられる
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