劇場公開日 2020年8月3日

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「どうしてこんなに泣けるのだろう?」道(1954) CBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5どうしてこんなに泣けるのだろう?

2021年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

絶品。

"旅芸人" という、通り過ぎて行った時代の風景(今でいうサーカスや大道芸なんですね)
粗暴な旅芸人ザンノパ、彼に買われて助手となる知的障害の娘ジェルソミーナ、サーカスでピエロを演じる口が達者なマットの話。

「僕は、本を読んだよ。この小石だって、何かの役に立つんだ。(だから君だって、何かの役に立つんだ)」
「この小石が、何の役に立つか? わからないよ。もしそれがわかったら、全知全能だよ」
「でもこの小石が役に立たないなら、何だって役に立たないよ」

「僕はしがらみを持たないように生きるんだ」
ああ、大好きなのに、そのことをうまく言えない人たち...
どうしようもない、どうしようもないんだね...

残念だが、これ以上書けない。涙が止まらないから。すばらしい経験だった。

CB
NOBUさんのコメント
2024年1月19日

今晩は
 コメント有難うございます。
 今作を初めて観たのは確か映画好きの父とTVで観たのかなあ。あんまり記憶にないです。
 次に観たのは大学生の時ですが、ガールフレンドが居たので少し沁みました。
 で、一昨日に久しぶりに鑑賞したのですが、これが又沁みる事。映画って観る年代で感想が変わるのだなあ、と思った作品でもありました。では。

NOBU
Gustavさんのコメント
2023年1月24日

CBさん、コメントと共感ありがとうございます。

携帯の無いあの時代は「シティーロード」や「ぴあ」が欠かせませんでしたね。観たい映画を決め、どの名画座にするかでスケジュールを決めていました。フェリーニやヴィスコンティの映画は今では特に話題に上がらないですが、時代を経ても変わらない映画の良さがあります。一期一会の巡り合わせ、年齢からくる価値観の変化など、映画の楽しみ方は自由であり、そこに自分だけの拘りが少しあれば良いと思います。この「道」も、見直して自分の若い頃の未熟さを痛感しました。

Gustav