黒い骰子

劇場公開日:

解説

ジェームズ・ハドリー・チェイスのベストセラー小説からセント・ジョン・L・クローズが一九四八年に製作脚色監督したギャング映画。撮影はジェラルド・ギブス、音楽は「忘れじの巴里」のジョージ・メラクリノである。出演者は「海賊バラクーダ」のジャック・ラルー、「赤い百合」のリンデン・トラヴァース、「第七のヴェール」のヒュー・マクダーモット、「赤い風車」のウォルター・クリシャムら。

1948年製作/104分/イギリス
原題または英題:Black Dice
配給:BCFC=NCC
劇場公開日:1955年1月9日

ストーリー

ニューヨークの千万長者令嬢ミス・ブランディッシュ(リンデン・トラヴァース)は、父の意向であまり気の進まぬ相手フォスター・ハーヴェイと結婚することになった。婚約披露を明日に控えた夜、小間使のオルガはブランディッシュとフォスターが披露後郊外に出かけるという話を盗みぎき、情夫ジョニーをけしかけてブランディッシュ嬢が着用している豪華なダイアモンドの首飾りを掠奪しようと企てた。ジョニーはこの計画をギャングのグリッソン一味の巣窟“黒いサイコロ”へ売りこみに行ったがつまみ出されてしまった。ジョニーの話を聞いたギャングのライリーとベイリーは、ジョニーとともに人気ない森の中で車でやって来た二人をホールド・アップした。フォスターはライリーを殴り倒したが、急に発狂状態となったベイリーがフォスターを殺害しジョニーは良心の苛責からライリーを射殺したが、すぐベイリーに殺された。ベイリーはブランディッシュ嬢を木樵小屋に閉じこめたが、グリッソンの子分がこれを目撃した。グリッソン一味の頭マダム・グリッソンは息子スリム(ジャック・ラルー)以下の手下を小屋にやった。ベイリーは隙を見て逃げようとして殺され、ブランディッシュ嬢は“黒いサイコロ”の一室に押しこめられることになった。子分たちはブランディッシュ家から莫大な身代金をとろうと主張したが、スリムは反対し、一味は混乱に陥入った。そのころ新聞記者フェナーは“黒いサイコロ”の歌手マーゴと協力して嬢の所在をつきとめ、警官隊とともに駈けつけた。既に相愛のスリムと嬢は森の中に逃げこんだが、スリムは警官の弾に当って死んだ。邸へ帰ったブランディッシュ嬢はスリムを忘れ難く、世をはかなんで、バルコニーから投身自殺した。

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