呪われた墓
劇場公開日:1974年4月13日
解説
四つの話で構成されたオムニバス形式の物語で、それぞれ、とある骨董店から手に入れた骨董品によって恐怖の世界が展開するスリラー。製作はマックス・J・ローゼンバーグ、ミルトン・サボツキー、監督はケヴィン・コナー、脚本はロビン・クラークとレイモンド・クリストドーロー、原作はR・チェトウインド・ヘイズ、撮影はアラン・ヒューム、音楽はダグラス・ガムレイ、編集はジョン・アイアランドが各々担当。出演はイアン・バネン、イアン・カーマイケル、ピーター・カッシング、ディアナ・ドース、マーガレット、レイトン、ドナルド・プレゼンス、ニーリー・ドーン・ポーター、デイヴィッド・ワーナー、イアン・オギルビーなど。
1973年製作/イギリス
原題または英題:From Beyond the Grave
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1974年4月13日
ストーリー
ここはロンドンのイースト・エンドにある骨董品店。老店主(P・カッシング)の話によると、どんな買物ひとつにも、あっと驚くような何かが隠されているという。 第一話 エドワード・チャールトン(D・ワーナー)は老主人をチョロまかして、時代ものの鏡を安く仕入れた。パーティでそれを友人たちに見せびらかしたが、やがて皆が降神術を始めたとき、彼は鏡に死顔のようなものが映っているのを見てギョッとする。その夜、死顔は再び現われた。人間として自由に歩き廻るためには何人かの犠牲者が必要らしかった。そしてそれを集める役はエドワードが受けもたされた。案の定、犠牲者がふえるに従って死顔はハッキリと人間らしくなり、逆にエドワードの姿はボケてきた。八人目、最後の犠牲者はエドワード自身である。彼は死顔が差しだすナイフに向かってぶつかっていった。時がたち、エドワードのアパートには別な男が住んでいた。その男もパーティを開き、同じように降神術が始まる。鏡には、青白い、ひきつったようなエドワードの笑顔が現われた。同じことが再びくり返されようとしているのだ。 第二話 オフィスにいく途中、クリストファー・ロウ(I・バネン)は、みすぼらしい行商人アンダーウッド(D・プレザンス)からマッチを買った。以来、二人の間には奇妙な友情が目芽え、ロウは行商人を喜ばせるために、例の骨董屋から第二次大戦中の勲章を盗んでやった。やがて行商屋はロウをお客に呼ぶようになった。行商屋の娘エミリー(A・プレザンス)も、ロウを歓待した。幾度目かの訪問のとき、気をきかせた行商屋にエミリーと二人だけにされた。その夜、エミリーは、ロウの妻メイビルそっくりの蝋人形をもちだし、ピンを刺し通した。ロウが帰宅するとメイビルは人形と同じ形で死んでいた。数ヵ月後、ロウの家で彼とエミリーの結婚式が行われた。ロウに勧められエミリーがケーキにナイフを入れた。その刃先が新郎の小さな人形に切り込まれた瞬間、ロウは倒れそのまま息を引きとった。 第三話 レジー・ウォーカー(I・カーマイケル)は、骨董屋でかぎタバコを入れるエレガントな銀の箱を買った。帰路、列車の中でマダム・オルロック(M・レイトン)と向い合わせ、死神がレジーにとり憑いていることを告げられる。別れ際、彼女は必ず助けが必要になるからといって名刺を手渡した。その夜、妻のスーザン(N・D・ポーター)が、何者かにしめ殺されそうになった。あわてたレジーはマダムに電話し、事情を説明した。マダムは早速仕事にとりかかった。呪文をとなえながら姿なき悪霊と闘いだしたのだ。しかし、マダムが帰ったその夜、スーザンに悪霊が乗りうつった。“お前は私を否定した”というなり、ものすごい力で夫を叩きのめし、夜の闇に乗じて消え去った。 第四話 ウィリアム・シートン(I・オギルビー)は骨董屋でみごとな彫刻がなされている古いドアを買い、書斎の戸棚にハメこんだ。ある日、そのドアを開けると、中は豪華な応接室に一変していた。次の部屋にはチャールズ一世の時代にシンクレア卿が書いた本がおかれてあった。この部屋はいけにえを必要とする悪魔の応接間なのだ。ドアからは血がにじみ始め、年代をへて腐りかけた肖像画の紳士が立っていた。彼はゾッとして妻のローズマリーを連れて逃げようとしたが、家の中で開いているのは応接間のドアだけだった。見ると、ローズマリーは夢遊病者のように応接間に近づいていく。ウィリアムスは斧をつかみ、ドアを乱打し始めた……。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ケビン・コナー
- 脚本
- ロビン・クラーク
- レイモンド・クリストドーロー
- 原作
- R・チェトウインド・ヘイズ
- 製作
- マックス・J・ローゼンバーグ
- ミルトン・サボツキー
- 撮影
- アラン・ヒューム
- 音楽
- ダグラス・ガムリー
- 編集
- ジョン・アイアランド
- 字幕監修
- 高瀬鎮夫