「薔薇の本数」相続人(1973) talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
薔薇の本数
豪華車両のカーテン閉めながら女性に「セックスしよう」と言う役柄ー!とビックリした。拒否されて女性と二人でまたカーテン開けたのはかわいかったけど。その女性、リザとの関係は良かった。頬叩き合いも薔薇を贈るなら何本?の会話も良かった。奇数なのはそうだけどそんなに細かく意味あるのかな?赤い薔薇1本が一番だと思う。だからリザは1本。決定的な証拠が分かったのも薔薇1本。ローレンにはホテルの部屋が埋まる程の薔薇をベルモンドは送った。ローレンの正体、分かってたからだろうな。
頭が良くてスポーツマン(ベルモンドのラグビー姿は初めて!)でお洒落で女にもてて、まではいいけれど、超お金持ちの御曹司役はベルモンドにあんまり似合わない。でも「御曹司」と「相続人」はまるで異なる意味であるのがこの映画のキモだ。ベルモンドは後者に徹し、まだ子どもの息子にも言い聞かせていた。相続人は孤独だ。この映画は主人公の追想場面が結構挟まれていて私が知っているベルモンドの映画とかなり毛色が異なる。
親友のダビッド(シャルル・デネ!「恐怖に襲われた街」の警察同僚だったかな)とじゃれ合ったりタッグを組むのはとても良かった。キュートでおしゃべりで笑顔のベルモンドが足りなかったのは残念だったけれど。
眠るときいつも自分の手で目を閉じていた。最期はそれをダビッドがやった。悲しかった。
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