「あこがれのスレンダーガール」渚の果てにこの愛を カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
あこがれのスレンダーガール
1969年製作のフランス、イタリア合作の映画。
新宿は武蔵野館での特別企画。
原題は La route de Salina。
ひとりの男が仕事を求めてサリナという町をめざしてヒッチハイクと徒歩で砂漠のように荒涼とした丘陵地の一軒のガソリン⛽スタンド兼レストラン(ドライブイン)にたどりつく。建物の外の水道の水を蛇口から飲み、頭からかぶる。それをそっと窓から観察している女。お帰り、ロッキーといわれ、その女の息子に間違われたのをいいことにそのまま居候することになる。2、3日するとそのうちの娘がオープンカーで帰って来た。金髪のショートが眩しいスレンダーガール🤩 娘も、お兄ちゃんお帰りなさい。オヨヨ。
ミムジー・ファーマー、伝説のアメリカ女優。なんで伝説なのか?クリスタルのような彼女がこの映画でブレイクしたのち、次々とインモラル系の映画に挑んだらしい。やっぱり、ギャップなのである。
ロケ地はカナリア諸島のランサローテ島。人工的な半円形の窪みは火星のクレーターのよう。段々畑状の塩田かと思ったら葡萄畑。もちろんワイン用。波打ち際に青いテントを張り、秘め事に没頭するきれいな砂浜はたぶんパパガヨビーチ。
サリナは港町。たぶんプライヤ・ブランカ。立ち飲みカウンターに立つのは別の金髪美人。
ハヌビオ塩田の夕陽の風景もちょびっと出てきた。
兄と妹のインモラルセックス。のめり込む妹。気になりながらもただ静観する訳ありな母親。新しい恋人に走った兄。追いかける妹。失踪した兄。兄の代わりにされた旅の青年。赤の他人だと知っていながら、母子に合わせて、黙認する隣人たち。美しい辺境の町で起きた事件を警察官に供述するかたちで語られるエロチックサスペンス映画。R18+は当時のまま?R15+ぐらいでもいい感じ。今の中学生は観ても、鼻血なんか出さないと思うけどなぁ。