「タイトルなし(ネタバレ)」チャルラータ りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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19世紀後半の英国統治下のインド。
政治新聞を発行する夫(ショイレン・ムカージー)。
妻チャルラータ(ショイレン・ムカージー)は有閑夫人。
妻の文才を伸ばすようにと、夫は若い従弟ショーミットロ・チャタージ)を彼女の相手に付けるが・・・
といったところからはじまる物語。
基本的にはメロドラマだが、コミカル要素も含んでおり、映画的な厚みが増した。
ブランコのシーンなど瞠目すべきカットで、このような驚くようなカットがしばしば登場するのが魅力。
チャルラータを中心とした場面は興味深いが、政治絡みのシーンは当時のインドのことが判らず、やや退屈。
仕事口を頼んできたチャルラータの兄(シャモル・ゴサル)夫妻が事態を酷い方向へと運んでいくのは常套的な筋運びだが、その常套性も現代の映画を見慣れた目からすると面白い。
メロドラマ的な部分は、今春鑑賞したダグラス・サークの諸作を思い出したが、サークの方がメロウ。
やはり、サタジット・レイは、真面目であるが、どことなく楽天家っぽい。
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