ガラスの独房
劇場公開日:1980年12月1日
解説
無実の罪で5年の刑に服して出獄してきた男が以前とは違う家族や友人たち等周囲の人間に絶望し本当の殺人を犯してしまうというサスペンス仕立ての人間ドラマ。監督はハンス・W・ガイセンデルファー。パトリシア・ハイスミスの原作を基にクラウス・ベーデカールとハンス・W・ガイセンデルファーが脚色。撮影はロビー・ミュラー、音楽はニールス・ヴァーレン、編集はペーター・プルツィゴッダが各々担当。出演はヘルムート・グリーム、ディーター・ラザール、ベルンハルト・ヴィッキ、ワルター・コウト、ブリジット・フォッセーなど。
1977年製作/西ドイツ
原題または英題:Die Glaserne Zelle
劇場公開日:1980年12月1日
ストーリー
建築家のフィリップ(ヘルムート・グリーム)は、無実の罪で5年の刑に服し出獄した。彼は妻イルザ(ブリジット・フォッセー)やひとり息子との生活に戻り、新しい人生を歩み出そうとするが、家庭の雰囲気も友人ダーヴィト(ディーター・ラザール)らの彼を見る目も以前とは違っていた。獄に服している間にイルザが送り続けていた愛情溢れる手紙が信じられないくらいイルザはフィリップによそよそしい態度を示し、ダーヴィトには親しい態度をとった。バイオリンの練習に余念がない息子もダーヴィトにはなついている。フィリッブは妻とダーヴィトに猜疑心を抱くようになり、彼は孤独になった。そしてイルザの誕生パーティで二人が寄りそう姿を見てついに発作を起こすフィリップ。実は彼の猜疑心をあおる男がいた。以前フィリップを罪におとしいれた男ラスキ(ベルンハルト・ヴィッキ)だ。勤め帰りにダーヴィトの家を訪れ争いの末に彼を殺してしまったフィリップは、現場を盗聴していたラスキにゆすられる。思いあまったフィリップは第2の殺人を企て、酒場でラスキを刺殺する。その夜帰宅したフィリップは、めずらしく優しく迎えるイルザと共に好きなチャイコフスキーの音楽に聞き入った。その時警察がやって来て彼は連行される。しかし証人たちの定まらない証言と妻イルザの偽証によってフィリッブは釈放されるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ハンス・W・ガイゼンドルファー
- 脚色
- クラウス・ベーテキール
- ハンス・W・ガイゼンドルファー
- 原作
- パトリシア・ハイスミス
- 撮影
- ロビー・ミュラー
- 音楽
- ニールス・バーレン
- 編集
- ペーター・プルツィゴッダ
- 字幕監修
- 岡枝慎二
受賞歴
第51回 アカデミー賞(1979年)
ノミネート
外国語映画賞 |
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