笑う巨人

解説

「虎鮫」「二秒間」のエドワード・G・ロビンソンが主演する喜劇で、「拳闘のキャグネー」「腕の男」のロイ・デル・ルースが監督したもの。原作はロバート・ロードが書き下ろし、「拳闘のキャグネー」と同じくロードとウィルソン・ミズナーが共同脚色した。カメラは「母」「つばさの天使」のシド・ヒコックスが受け待った。助演者は「火の翼」のメアリー・アスター、「仮面の米国」のヘレン・ヴィンソン、「快走艇」のケネス・トムソン、「恐怖の甲板」のシャーリー・グレイ、「街の風景」のラッセル・ホプトン、「暁の耕地」のバートン・チャーチル、「女探偵長」のドナルド・ディラウェイ等である。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:The Little Giant

ストーリー

シカゴのギャングの親分バッグス・エイハーンはビール解禁となる事が確実となるや早速ギャング商売をやめて、紳士になることを決心した。彼は150万ドルばかりかき集め、これを資本に正しい世渡りをしようというのだ。そこでまず紳士学を--ギリシャ哲学とクラシックと未来派の芸術を勉強した。そして落ちつく先はカリフォルニアはサンタ・バーバラの社交界と決めた。バッグスは彼の片腕と頼む一の乾児アル・ダニエルスを連れて一流のホテルに泊まり、ポロ倶楽部に加入した。が社交界は彼を相手にしない。憤慨して見切りを付けてやろうした時、落馬したポリイ・キャスという富豪令嬢を助けて、その邸に招かれた。キャス家では彼が百万長者であると知るや歓待の限りを尽くした。バッグスは社交界に入るには大邸宅が必要と悟り、ルース・ウェイバーンという綺麗なセールス係から部屋が40、浴室が20で、水泳プールとポロ遊技場付きの素晴らしい邸を売りつけられて悦に入った。その家こそルースは黙っていたがルースの父の持ち物なのであった。ルースの父は詐欺にかかって資産を失い、それが原因で最近死んだのである。バッグスはルースを社交界の家庭教師に雇い、ポリイを口説く方法などを教わった。ルースはキャス一族が富豪ではなく、詐欺漢であろうと思っていたので、バッグスに注意したが彼は信じないでポリイに夢中になっていた。ポリイの兄ゴードンは役に立たぬ駄馬十数頭をポロ用の馬と騙してバッグスに売りつけた。ポリイの父ドナルドは自分の会社の社長にすると言って幽霊会社のイカサマ株をしこたま売りつけた。その翌日バッグスは検事局に召喚された。理由は彼の会社が詐欺をやっているというのである。バッグスはキャス一族に騙されたかと憤慨し、2、3日だけ余裕をくれれば、被害者たちに間違いなく損害賠償すると誓って許可を得た。バッグスは直ちにシカゴに長距離電話をかけ、ヒ肉の嘆をしている乾児共に飛行機で来いと命令した。乾児達はバッグスの命令一下、優秀な責め道具を携えてバッグスに株を売ったドナルド・キャスの一味の株主連を訪問して株を買い戻させた。バッグス自身はキャスの許に乗り込んで、買わされた株を現金で売りつけ、ポリイの指から彼が与えた婚約指輪を無理にはずして、やっと溜飲を下げた。そしてルースの父がキャス等の詐欺にかかった事を知り、かつルースが真実バッグスを愛していることを知るや、彼は喜び勇んでルースに結婚を申し込んだ。

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