零下の地獄

劇場公開日:

解説

「赤いバレー」と同じくアーヴィング・アレンとアルバート・R・ブロッコリが製作し、アラン・ラッドが主演したウォーウィック・プロ作品で、ハモンド・イネスの小説に基づいた海洋活劇。監督は「楽園に帰る(1953)」のマーク・ロブソンで、リチャード・メイボウム(「赤いベレー」)が潤色しアレック・コッペルとマックス・トレルが脚色した。撮影も「赤いベレー」のジョン・ウィルコックス。ラッドをめぐって、ジョーン・テッツェル「パラダイン夫人の恋」、スタンリイ・ベイカー、バジル・シドニー「情炎の女サロメ」、ジョセフ・トメルティ「超音ジェット機」、ナイオール・マクギニス、ジル・ベネット「赤い風車」らが助演する。

1953年製作/アメリカ
原題または英題:Hell Below Zero
配給:コロムビア映画会社
劇場公開日:1954年1月

ストーリー

もと米海軍中佐のダンカン・クレイグ(アラン・ラッド)は、自分から金を詐取して逃亡したミラーを追い、ロンドンからケープタウン行きの飛行機に乗った。その機には、ジュディ(ジョーン・テッツェル)という若い女が同乗していた。彼女は父が海で急死したため父の経営する南氷洋捕鯨会社に向かうところだった。彼女には共同経営者のカーネル・ブランドが同行していた。ケープタウンに着いたクレイグはミラーが無一文と知って腹いせに殴りたおし、次いで食事の約束をしていたジュディを訪れた。だが彼女は南氷洋への出航を間近かにひかえて時間がなく、クレイグはそのまま立ち去ろうとしたが、ちょうど船の運転士を募集していることを知って応募した。クレイグ、ジュディ、カーネルらを乗せた船は南氷洋へ向けて出航した。クレイグの運転士としての働きぶりは注目の的となり、また、ジュディと彼との仲も接近して行った。ジュディの父の死因は、過失か他殺か謎につつまれたままであったが、ジュディの父とブランド一家との対立は久しいものがあり、その辺に解決の鍵がひそんでいるようであった。暴風のなかを突き進む船上で、船長が傷つき、代わってクレイグが指揮をとり、目的の捕鯨船集結序であるウェッデル海に到着した。そこでクレイグは初めてジュディの許婚エリク(スタンリイ・ベイカー)に紹介された。彼はカーネルの息子であった。クレイグはエリクが指揮をとる船中に幽閉されていた1人の水夫を発見、彼からジュディの父がエリクに殺された事実を聞きだした。そこへエリクが部下とともにクレイグにおそいかかって来たが、クレイグはエリクを殴り倒した。クレイグは捕鯨船長として捕鯨活動に乗り出した。その船にはジュディが秘かに乗りこんでおり、彼女とクレイグの愛情は再び燃えていった。ところが突然、船が氷山の真只中で立往生し、救援の無電によって駆けつけて来たのはエリクの船であった。エリクの船は真直に突き進んでクレイグらの船を氷山の上に横倒しにし自らも災をおこした。クレイグらは氷山に乗りうつり、再び本船に無電連絡した。その夜、エリクが部下とともにグレイグらのテントをおそい、武器を奪ってひきあげた。夜が明けて、クレイグはエリクを追って大氷原を進んだ。ジュディも彼に従った。遂にクレイグとエリクは相対し、銃弾戦から格闘へと激しい争いをつづけたが、最期にエリクは氷海中に身を没し去った。間もなくクレイグ、ジュディらを救う本船が姿を現した。

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