流行の寵児

解説

ジャズ音楽界の人気者テッド・ルイス氏が主演する映画で監督は「坊や」と同じくアーチー・L・メイヨ氏。ジョセフ・ジャクソン氏並びにジェームズ・A・スター氏が共同でストーリーを執筆し脚色に当り、「彼と女優」「母なれば」のベン・F・レイノルズ氏がきゃメラをクランクした。主演者を助けて「愛の曳綱」「踊り子をめぐりて」のアリス・デイ嬢、ジャズ・ダンス界の花形アン・ペニントン嬢、ローレンス・グラント氏、ジュリア・スウェイン・ゴードン夫人等が出演している。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:Is Everybody Happy?

ストーリー

ハンガリーの首郷ブタペスト・ロイヤル・シンフォニー・オーケストラの指揮者として名声を得ていたヴィクター・モルナールは老境に入ってやや名声が失われた時、一家を引連れてアメリカへ渡る。彼の一行は彼と彼の妻を息子のテッドとそれから彼が自慢のフランツ・ヨセフ皇帝から贈られたヴァイオリンとである。船中、三等船客の甲板でテッドが弾いていたヴァイオリンの響きは一等船客のゲール・ウィルスンという娘を魅きつける。ニューヨークへ着いてある下宿に落ちついたテッドはハンガリー時代の恋人で現在はフォリイズの踊り子をしているレナを訪ねたがレナは彼を歓迎しなかった。テッドはシムフォニー・オーケストラに職を得ようと奔走するが容易に良い口が見つからず困窮の末、彼は例のヴァイオリンを質に入れてサキソフォンを買い求め秘そかに公園で練習をする。併し父にはニューヨーク・シンフォニー・オーケストラに就職したのだと告げる。そのうちに彼はゲールに会い彼女の世話で或るカフェーのサキソフォン吹きに雇われる。そこで大いに名声を得た彼は間もなく自分のバンドを組織するようになる。しかし父は彼がジャズを演奏していることを嘆いて何所ともなく姿を隠す。クリスマスの日が来た。テッドはカーネーギー・ホールで慈善演奏会を催す。テッドの母はゲールを伴って家に帰りテッドの帰りを待つ。カーネーギー・ホールの楽屋番をしている父はテッドと廻り合い、今は彼のジャズを理解して父子は再び手を握り合う。レナも前非を謝してテッドの一行と共に家路を急ぐ。かくて楽しいクリスマスの晩が訪れテッドは皆に言った。「みな幸福ですか?」と。

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