乱暴ローシー
解説
「あれ」「離婚時代」に続いて製作されたクララ・ボウ嬢主演映画で、ナナリー・ジョンソン氏作の雑誌小説をマックス・マーシン氏が加筆し、ルイズ・ロング女史とエセル・ドハテイー女史とが脚色し、「恋慕やつれ」「女房いぬ間に」と同じくフランク・ストレイヤー氏が監督したもの。ボウ嬢の相手役は「鉄蹄万里」「嵐の翼」等出演のリード・ハウス氏で、アーサー・ハウスマン氏、ドリス・ヒル嬢、ダグラス・ギルモア氏等が助演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Rough House Rosie
ストーリー
女工のロージー・オレイリーは朋輩のルースと恋人のジョー・ヘネツシーというボクシング家と3人連れで休日を遊園地で楽しんでいるとジョーのマネジャーのキッド・フアーレルが来て、練習を怠ってはいけないとジョーをたしなめた。ロージーはルースにキッドを操ってくれと頼んでジョーと遊び回り、占術師からダンサーとして成功すること、淑女となること、大人物と結婚すること、等という運命判断をして貰って喜んだ。そして第1の夢を実現すべくルースを始め6人の朋輩を語って、あるキャバレエの支配人を訪れ、「乱暴ロージーと6人の暴れ者」というボクシングダンスを演ずることになった。ある晩ロージーは紳士体の男に金剛石のビンを貰ったがそれが盗難品だったので彼女は一夜を留置場で明かした。翌朝犯人が捕らえられロージーの無罪が証明された。乗り合わせたビンの持ち主で金持ちのアーサー・ラッセルはロージーの気性が気に入り己が邸宅へ伴った。入れ違いにルースとジョーとが保釈金を持って来たがそれは何の役にも立たず仕舞いだった。ロージーは第2の貴夫人になることに熱中して兎角ジョーを袖にした。ジョーはキッドに教わり、力を以てロージーを征服せんとしたが、却って彼女の一撃に倒されたロージーの機嫌を一層損じてしまった。そしてジョーは来るべき選手権争覇試合の練習に身を入れることに決心した。ある晩ロージーはラッセルに伴われ何某公爵夫人邸の夜会へ行って、初めて上流社会の腐敗していることを知った。その折ラジオでボクシング試合経過を聞いて、ロージーはボクシング場に駆けつけた。見るとジョーの旗色が非常に悪く到底勝てそうもなかった。ロージーは第1列に乗り出してジョーを声援した。すると彼女に気をとられてジョーは益々出来が悪くなった。ロージーはそこで相手の選手に盛んに色目を使った。ジョーはロージーに見惚れている相手の虚を衝いて最後の一撃を加えたが、かくてチャンピオンとなったジョーに抱擁されながらロージーは大人物の妻になれたと誇らかにラッセルの手をはね退けた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フランク・ストレイヤー
- 脚本
- マックス・マーシン
- 脚色
- ルイズ・ロング
- エセル・ドハティ
- 原作
- ナナリー・ジョンソン
- 撮影
- ジェームズ・マレイ