乱射乱戟(1928)

解説

「曠原の騎士」「驀進メイナード」に次ぐケン・メイナード氏主演西部劇で、マリオン・ジャクソン女史が書卸した本により「高原の騎士」のアルバート・S・ロージェル氏が監督したものである。相手役は「驀進メイナード」「岡惚れハリー」主演のグラディス・マッコネル嬢が勤め、フランク・ハグニー氏、レス・ベイツ氏、ヨーラッテェ酋長等が助演している。

1928年製作/アメリカ
原題または英題:The Glorious Trail

ストーリー

米国西部開拓史の一エピソードで電信架設にまつわる壮烈な物語である。それは今をさる数十年前、西部はもちろん鉄道は開通して居らず、僅かに駅馬車で交通しているのであったが、交通や通信の不備の為悪漢の巣窟を構える者が多く、また頑迷なインディアンが折りにふれて来襲するので、開拓者の植民集落は甚だ心安からぬものであった。政府は植民次行を援助する為義勇兵を募集して電信線を架設せしめていた。ところが架設中の作業者がしばしばインディアンの為に虚殺されたが、それには何やら背後に邪な白人が糸を操っている形跡があった。義勇兵のパット・オリーリーは運送業者のガス・リンチが怪しいと睨んだが、リンチの仲間のケリーという男の姪に当たるアリス・ハーパーという不思議な娘は一度ならずパットを危難から免れさせた。パットは最初アリスもリンチの一味と誤解していたが、彼女の本心を知るに及んで恋するようになった。いよいよ電信線が完成されるようとした時、リンチの言動によってインディアンが大勢襲来したがパット等の決死的猛闘によって撃退することが出来た。無知なインディアンも今までリンチに欺かれていたことを知るや彼を殺してしまった。かくて電信は西部と東部とを連結し開拓者等は真に安ずることが出来た。

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