楽園の路
解説
「ラグビー時代」「尖端一目惚れ」のロレッタ・ヤングが主演する映画で、原作は45年前にもワーナーで映画化されたドドスン・ミッチェルの舞台劇「追いつめられて」で、「グレイト・ガッポ」のヒュー・ハーバートが脚色し、「殺人街」「高速度娘デパートの巻」のウィリアム・ボーディンが監督した。相手役は「殺人犯横行」「ハリウッド盛衰記」のジャック・マルホール、「巨人」のレイモンド・ハットン、他にジョージ・バロード、キャスリン・ウィリアムスが共演。撮影は「噂の姫君」のジョン・サイツである。
1930年製作/アメリカ
原題または英題:Road to Paradise
ストーリー
孤児のメリー・ブレナンはニックとジェリーという2人組の悪漢に救われ、彼らの手で成人した。けれども純真なメリーは暗黒街の泥水にも染まらず、いつも正しい明るい道を生きようとしている。ニックとジェリーがメリーが金持ちの娘マーガレット・ウェアリングと酷似しているのを利用して一仕事企てたときもメリーは彼らの手先にはなりたくなかったのである。しかし、義理ある養父の命令では仕方ない。マーガレットがウェルス夫人と舞踏会に出かけた留守、首尾よくマーガレットの寝室に忍び込んでしまう。ウェルス夫人は舞踏会で頭痛を覚え息子のジョージと早めに引き上げて帰る途中、ウェアリング家の側を通ると何やら家の中が騒がしい。ジョージが入ってみるとニックとジェリーが家人に発見されようとしマーガレットになり済ましたメリーの証言でようやく助かったところである。ジョージも初めはメリーを信じたが、やがて彼女が偽物であることを看破する。だが、彼女は巧みにジョージや家人をあざむいてニックとジェリーを家の中にひき入れ金庫を襲う。その時、マーガレットが帰宅して賊を発見す。ジェリーは彼女に向かってピストルを放つ。瞬間、メリーは本能的にマーガレットをかばったが及ばず彼女は負傷して気を失う。騒ぎに紛れてメリーはマーガレットに自分の古服を着せ、自らはマーガレットを装うことに成功するが、再びジョージの見破るところとなる。ジョージは、しかしメリーの本性を察し彼女に愛を感じていたので極力メリーのために弁護する。マーガレットは意識を回復しメリーの首にかけたメダルから2人は幼時に別れた双生児であったことが知れる。かくてジョージとメリーの上に幸福な月日が予想されることとなったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウィリアム・ボーダイン
- 脚色
- F・ヒュー・ハーバート
- 原作
- ドドスン・ミッチェル
- 台詞
- F・ヒュー・ハーバート
- 撮影
- ジョン・F・サイツ